【タイヤ試乗】ブリヂストン REGNO(レグノ)「GR-XI」「GRVII」 プレミアムタイヤ 試乗レポート/山本シンヤ(2/4)
- 筆者: 山本 シンヤ
- カメラマン:島村栄二
まず、パタンノイズ低減のために、パタン内に消音器を搭載。実は従来モデル(GR-XT)にも採用しており消音効果はあったのだが、形状と数が多い結果、パタン剛性が小さくハンドリングにも影響を及ぼしてしていたそうだ。そこでGR-XIでは「ダブルブランチ型」と言う新しい形状を採用。一つの消音器で2本の溝を消音可能となり、ハンドリングへの影響を最小限にしている。
ロードノイズの低減には、タイヤ内部のベルトが振動を車内に伝わるのを抑制する「ノイズ吸収シートII」を採用。ちなみにセダンとコンパクトカーで振動の仕方が異なるためサイズによって専用設計となっている。
これらの技術は東京大学生産技術研究所応用音響工学研究室との共同開発によって行なわれ、「心地よい音色」を追求するために数値的な性能だけでなく、同研究室で独自の官能評価を重ねて生まれた物だ。
快適さやエコ性能はそのままに、ハンドリングやウェット性能までもレベルアップ!
続いて、運動性能&快適性能だが、従来モデルはレグノ初の「エコタイヤ」と言うことで、やや転がり抵抗低減を重視した部分があり、運動性能が期待値ではなかった…という声も多かったという。実は筆者も従来品をオデッセイ・アブソルート(RB3)に装着していたリアルユーザーで、静粛性の高さには満足していたのだが、ハンドリング性能やウエット性能は「もっと骨太で安心感があったらいいのに…」と感じていた。開発陣にそんな話をすると、「まさにお客様満足度が低い部分がそこだったので、今回は頑張りました」と語る。
そこで「ポテンザRE-71R」でも活用されたシミュレーション設計&路面挙動・可視化技術「アルティメット・アイ」により、非対称パタン、非対称タイヤ形状(INとOUTでサイド形状が異なる)の最適化設計が行なわれ、応答性の良いハンドリングと快適性を両立させたと言う。特にミニバン用GRV-IIは高重心・高重量のため、ふらつき専用サイドチューンングにより、低燃費性能とウエット性能は「ナノプロ・テック」の採用で、転がり抵抗はそのままにウエットブレーキ性能は従来品より7%短縮、グレーディングは全サイズ“Ab”を獲得している。
ちなみにレグノはブリヂストンの中でも特別な存在のタイヤと位置づけられ、性能へのこだわり、特別な評価、そして丸さ(真円性)を追求した生産技術など、部署の垣根を超えた「チーム・レグノ」という開発体制が引かれているそうだ。
[気になる試乗の第一印象は・・・次ページへ続く]
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