日産 新型ティアナ [2014年フルモデルチェンジ・3代目] 新型車解説/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者:
新型ティアナのターゲットカスタマーは「素敵なライフスタイルを送る50代」
「人生最高の時を輝かせるプレミアムセダン」
2014年1月20日にフルモデルチェンジされた日産 新型「ティアナ」のキャッチコピーだ。発売に先立って販売店に置かれていた簡易カタログにも、このフレーズが載っていた。
ところで、新型ティアナのキャッチコピーにある“人生最高の時”とはいつなのだろうか。スポーツに没頭していた学生時代?それとも新婚の頃?様々な考えを巡らせたが、日産によると「フォーカスターゲットカスタマー」は50~59歳の夫婦(断層世代)とのこと。
個人的な話で恐縮だが、私はただ今52歳。今年の6月で53歳になる。ってことは、私がフォーカスされているターゲットカスタマーか。そして今が人生最高の時とは・・・、ちょっと気分が滅入ってきた。
新型ティアナが想定している家族構成は、子供が独立した夫婦とある。何だか裕福そうだが、ウチの愚息は今年大学に入学するので、まだまだお金がかかる。さらに夫婦の価値観と考え方は、「素敵なライフスタイルを送る、恋人のような大人の二人」これはキツイ、自分だけ取り残された気分になってきた。
そこで、日産に「フォーカスターゲットカスタマー」の意味を尋ねると、社内的な意思統一を図ることも含めて「こういったお客様をイメージしてクルマを開発している」という表現手段の一種らしい。実際の購買層と必ずしも合致している必要はないという。カタログに掲載された「人生最高の時を輝かせるプレミアムセダン」も同様だろう。
だから、人生最高の時は気楽な毎日を送っていた学生時代だと思っている私が、「遠方の取材で疲れにくく、オットマンの付いた助手席はサービスエリアで仮眠する時に便利」という理由で新型ティアナを買っても良いわけだ。
もっとも「フォーカスターゲットカスタマー」は、情緒的な観点から車両のコンセプトを深く知る材料にもなる。「素敵なライフスタイルを送る、恋人のような大人の二人」ならば、Lサイズセダンでも2名乗車をイメージしていることが分かる。 だから新型ティアナはリアシートではなく助手席にオットマンが付き、カップホルダーもATレバーの左側に2名分が装着されている。
さらに助手席前側の木目調パネルもキメ細かく造り込み、奥様を大切にしていることが分かる。実際は大切にしないとならない事情もあろうが、まあそれはそれで良い。
やはり、海外を見越して先代よりも大型化されたボディ
新型ティアナのボディは、かなり大柄だ。
全長は4,880mm、全幅は1,830mmに達する。先代ティアナに比べて30mm長く、35mmワイドになった。先代ティアナは全幅が1,800mm以内に収まり、海外だけでなく日本国内も見ている印象だったが、新型はもはや海外向けと割り切ったのだろう。日本の市場動向を考えれば当然ともいえるが、ちょっと寂しい。
新型ティアナのフロントマスクはミドルサイズのシルフィにも似ており、Lサイズセダンにしては大人しい。販売面では不利な要素だが、デザインは見る人によって印象が変わる。優れた居住性を求めながら、インパクトの強い顔立ちを嫌うユーザーは好感を持ちそうだ。
「威張っていないLサイズセダン」は、貴重な存在でもある。
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