ダットサン「GO」「GO+」試乗・インドネシア 現地取材レポート/松下宏(1/3)

  • 筆者: 松下 宏
  • カメラマン:松下宏/日産自動車株式会社
ダットサン「GO」「GO+」試乗・インドネシア 現地取材レポート/松下宏
インドネシアのダットサン取り扱いディーラーに展示されている「ダットサン GO」 インドネシアのダットサン取り扱いディーラーに展示されている「ダットサン GO」 ダットサン GOとインドネシアを取材中の自動車評論家 松下宏氏 取材したダットサンを取り扱うディーラーにて 画像ギャラリーはこちら

今後の成長が大いに期待されているインドネシアの自動車市場

ダットサンブランドを発表する日産自動車株式会社 社長兼最高経営責任者(CEO)カルロス ゴーン氏

自動車産業は、先進国の市場が成熟する中で新興国市場にどのように取り組むかが課題になっている。

新興国といえばBRICsだが、それに続く国々でも自動車市場は急速な成長を見せている。インドネシアはその代表ともいえる国で、インドネシアの市場とそこに参入を始めたダットサンブランドの「GO」を取材した。

日本から真っ直ぐ南に下ったあたりの赤道直下に、東西5,100km、南北1,880kmにわたって広がる合計13,000もの島によって構成されるのがインドネシアだ。大きな島はジャワ島など5島で、総面積は200万平方キロに達し、ざっと日本の5倍の広さを持つ。2億5,000万人の人口は世界で4位であり、その多くがイスラム教徒であることから、世界最大のイスラム国家でもある。

インドネシアの自動車市場は1990年代後半のアジア通貨危機のときに大きく落ち込んで壊滅的な状況になったが、その後は順調な回復を続けており、リーマンショックのときの落ち込み幅も小さかった。2013年の新車販売台数は124万台に達していて、人口の多さなどから今後も順調な伸びが見込まれている。

東南アジアではタイが大きな自動車市場を形成するとともに、政府による東洋のデトロイト政策によって日米の自動車メーカーが輸出基地として位置づけている。インドネシアはタイに比べると大きく遅れている印象だが、人口ボーナスの大きさなどから、そう遠くない時期にタイを抜くことが予想される。

「世界最高の日本車シェア」を誇るインドネシア市場、シェア率はなんと95%!

インドネシアで注目されるのは日本車のシェアだ。早くからトヨタやダイハツが進出し、ホンダ、マツダ、スズキなども力を入れている。さらに最近では日産が本腰を入れてインドネシア市場に取り組むようになったことから、日本車のシェアは実に95%を超えている。

ダットサン GOとインドネシアを取材中の自動車評論家 松下宏氏

日本以上に日本車のシェアが高く、世界最高の日本車シェアを誇るのがインドネシアの自動車市場だ。タイが東洋のデトロイト政策のほかに、初心者向け補助金などを設定して自動車産業の振興を図ったのに対し、インドネシアでは「LCGC」と呼ぶ自動車振興策を展開している。

LCGCは「ロー・コスト・グリーン・カー」の略。日本円にしてざっと100万円くらいまでの低価格車で、排気量は980ccから1200cc、20km/L以上の低燃費車であるなど環境性能にも優れたクルマであることが条件とされている。さらにいえば、インドネシア名を持つクルマであることなども条件で、ほかにもいくつかの条件がある。これらの条件を満たしてLCGCとして認められると、そのクルマを買うユーザーには奢侈税が免税になるほか、生産する自動車メーカーにも一定のメリットが与えられる。

従来のインドネシア市場では、トヨタのIMVキジャンなどに代表される3列シートで多人数乗車が可能なミニバン系のモデルが人気を集めていた。また最近では新興市場の例に漏れずSUV系の車種も人気を集めていた。これに対してLCGCに合致するクルマは基本的にハッチバックタイプのコンパクトカーで、日系自動車メーカー各社はこのLCGCが新しい市場を形成するものとみて、積極的な参入を図っている。

中でも今年から参入を始めた日産は、ハッチバック車のGOだけに止まらず、「GO+」という3列シート車もラインナップしてほかのメーカーに差をつけている。LCGCの3列シート車は今ところGO+だけだ。

そこで今回は、日産の販売政策を中心にインドネシアを取材した。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

監修トクダ トオル (MOTA編集長)

新車の見積もりや値引き、中古車の問い合わせなど、自動車の購入に関するサポートを行っているMOTA(モータ)では、新型車や注目の自動車の解説記事、試乗レポートなど、最新の自動車記事を展開しており、それらの記事はMOTA編集部編集長の監修により、記事の企画・取材・編集など行っております。MOTA編集方針

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