ポルシェ、新型911カレラをフランクフルトモーターショーでワールドプレミア
ポルシェAGは、フルモデルチェンジを果たした新型911カレラS・911カレラを、9月13日に開催されるフランクフルトモーターショー2011にて公開すると発表した。
誕生から48年が経過しスポーツカーの象徴といえる「ポルシェ911カレラ」の新型は、特徴あるフラットで広がりのあるシルエットや各部のライン・ディテールにより、ひと目見ただけで911と分かる点はこれまでと変わっていない。ホイールベースは前モデルより100mm延長され、全高が低くなり、20インチのホイールを装着することができる。
フロントビューで印象的なのは、911のトレードマークでもある大きなアーチを描くフェンダー。拡大されたフロントトレッドがこのフェンダーによって強調されているため、新型911カレラの路面をとらえるスタンスは、よりしっかりしたものになっている。
一新された軽量ボディは、アルミ二ウムとスチールを組み合わせたインテリジェント構造ボディで、剛性を高めながら、最大45kgの軽量化を実現。可変式リアスポイラーをワイドにするなど、エアロダイナミクス特性の最適化を図り、Cd値0.29という水準を維持している。
どのモデルも走行距離100kmあたりの燃料消費量は10リッターを大幅に下回っている。先代モデルと比較した場合、燃料消費量とエミッション排出量は最大16%の低下を実現。
これは、オートスタート/ストップ機能、熱管理システム、エネルギー回生機能、世界初の7速マニュアルトランスミッション、さらにはコースト走行機能(ポルシェ・ドッペルクップルング仕様車)などを採用したことによるものという。
最高出力350PS(257kW)の新型3.4リッターボクサーエンジンを搭載する911カレラ(PDK仕様車)の場合、新欧州ドライビングサイクル(NEDC)に基づく燃料消費量は8.2リッター/100km。これは、先代モデルの燃料消費量を1.6リッター下回る値となっている。
また、CO2排出量は194g/kmを達成。ポルシェのスポーツカーとしては初めて200g/kmを切ることに成功している。
一方、最高出力400PS(294 kW)の3.8リッターボクサーエンジンを搭載するカレラS(PDK仕様車)は、先代モデルに比べて出力が15PSアップしているにもかかわらず、走行距離100kmあたりの燃料消費量をわずか8.7リッターに抑えられている。これは先代モデルの燃料消費量を1.5リッター下回る値(-14%)。
PDK仕様車のカレラSは、0 - 100 km/h加速において4.3秒のタイムをマーク。オプションのスポーツクロノパッケージを装備してSport Plusボタンを押した場合、このタイムは4.1秒にまで短縮される。また、PDK仕様車のカレラは、この0 - 100 km/h加速において4.6秒(Sport Plusの場合4.4秒)をマークしている。
新型911は前後方向のダイナミクスだけでなく、横方向のダイナミクスについても、極めて高いパフォーマンスを発揮する。
さらに、ドライビングダイナミクスをさらに強化するアクティブ制御システムが、各モデルに標準装備またはオプション装備として用意されている。
例えば、アクティブ制御のロール抑制システムであるポルシェ・ダイナミックシャシー・コントロールシステム(PDCC)が911カレラSに初めて装着。
同システムはコーナリング中に横方向の傾きを抑え、タイヤが的確に路面をとらえられるようにするため、前後方向により大きな力を伝えることが可能になる。これによってコーナリング速度を最大限に高められることから、サーキット走行ではラップタイムを縮めることができるという。
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