アウディ「e-tron GT コンセプト」を発表|LAモーターショー2018
2018年11月28日、アウディはロサンゼルスモーターショー2018で「アウディ e-tron GT コンセプト」を発表。4ドアクーペの電気自動車である本モデルは、e-tronファミリーの第3弾となるショーモデル。このコンセプトカーの量産モデルは、約2年後に登場する予定である。
既に生産が開始されている「アウディ e-tron SUV」、2019年に登場する予定の「アウディ e-tron Sportback」に続く3番目のモデル。このクルマは、434kW(590 hp)の最高出力により、スポーツカーに匹敵するパフォーマンスを発揮する。駆動トルクは、トルクベクタリング付きquattroフルタイム4WDシステムを介して4輪へと伝達され、スポーツモデルにふさわしい性能を実現する。
デザインとボディについて
本モデルのフラットでワイドなボディ、そして長いホイールベース。これらは、典型的なグランツーリスモの特徴である。軽量な4ドアクーペのボディは、マルチ素材構造を使用して製造されている。この構造は、カーボン製のルーフ、数多くのアルミニウム製コンポーネント、そして高強度鋼から製造されたサポートエレメントで構成されており、このテクノロジーはポルシェと密接に協力して開発された。
またリアエンドまで流れるような弧を描く本モデルのルーフラインは、アウディの美しいデザインを象徴するSportbackのスタイルを反映。ホイールアーチとショルダー部分には立体的な造形が施され、電気自動車には珍しいフラットなフロアとともに、低い重心とダイナミックなポテンシャルを強調した。
さらに幅広いライン、ボディに設定された数多くの機能エレメント、ホイールアーチのエアベント、そしてソリッドなリアディフューザーは、風洞実験室から生み出されたもの。燃料消費量を削減する優れた空気抵抗係数と低い揚力係数が、このクルマのデザインの視覚的特徴となった。
フロントセクションの矢印の形状は、レーザーハイビームを備えたマトリクスLEDヘッドライトにより、本モデルの存在感を表現した。これは、将来的に市販モデルに搭載される予定の新しいビジュアルシグネチャーである。
現代的なインテリア
上質な雰囲気とともに、日常における高い実用性を実現。インテリアの中心的要素として、運転席に視覚的な焦点が当てられた。センターコンソール、トップセクションの大型タッチスクリーン、ドアレール及びコックピットのラインがドライバーを取り囲むように設置。各種機能やインフォテインメントをはじめとする操作系は、人間工学的に最適化されており、センターコンソールとインストルメントクラスターは、まるで宙に浮かんでいるような印象を与える。
またインストルメントパネル中央のディスプレイと、センターコンソール上部のタッチスクリーンは、ブラックパネル調仕上げとなっている。これらのディスプレイは、水平基調のインテリアを強調すると同時に、広々として落ち着いた雰囲気の創出に貢献している。
さらにドライバーの好みに応じて、バーチャルアナログ表示にしたり、航続距離と共にナビゲーションのマップを拡大したり、インフォテインメント機能のメニューを表示させたり、様々なレイアウトに変化させることが可能である。
性能と航続距離
434kW(590hp)のシステム出力は、電気自動車としては非常に印象的な数値である。前後のアクスルには、個別の電気モーターを搭載。どちらのモーターも、永久磁石式同期電動機である。将来的には0~100km/hを約3.5秒で加速し、200km/hにはわずか12秒で到達することになる。航続距離を最大化するために、最高速度は240km/hに制限された。
航続距離は新しいWLTPモードで400kmを超えており、必要な駆動エネルギーを供給するリチウムイオンバッテリーは、90kWh以上の容量を備え、フロント及びリアアクスル間のフロア下全体に設置された。
充電について
アウディ e-tron GT コンセプトは、複数の方法で充電することが可能。左側フロントフェンダーのフラップ内に充電用のケーブルを接続するほか、アウディワイヤレスチャージングによる非接触充電にも対応している。
非接触充電を行う場合は、クルマを駐車するフロアに1次コイルを備えた充電パッドを施設して、電源に接続。交流電流の磁場により、空間を隔てて、車両のフロアに設置された2次コイルに交流電圧が生み出される。充電出力が11kWの場合、本モデルは一晩でフル充電することができる。
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