日産、ピックアップトラック「NP300フロンティア」の生産をアルゼンチンで開始
2018年7月30日、日産は、アルゼンチンのコルドバ州にあるサンタ・イザベル工場でピックアップトラック NP300フロンティアの生産開始を発表した。
アルゼンチン政府代表者と日産関係者出席のもと、NP300フロンティアのオフライン式が挙行され、同国で初めて組み立てられたNP300フロンティアが初披露された。
今回のサンタ・イザベル工場での生産開始に伴い、アルゼンチン日産は、タイ、中国、メキシコ、スペインに並ぶNP300フロンティアのグローバル生産拠点の一つとなり、アルゼンチンにおける主要自動車メーカーとしての地位を固める。
新しい組立ラインの年間生産能力は7万台になる予定で、日産とルノー、そしてアライアンスパートナーであるダイムラーにも車両を供給し、その50%は輸出される予定だ。ブラジルが、アルゼンチン製のNP300フロンティアの最初の輸入国となる。
NP300フロンティアは、日産の約80年の小型商用車の開発や生産を基に開発された。中南米に特有の走行条件について、2年間の調査を行った成果も織り込んでいる。このプロジェクトでは、世界各国から集まった日産のエンジニアや品質保証の専門家からなる120名のチームを組み、日本のモノづくりから生まれる高い品質や信頼性、耐久性を実現してきた。
日産 西川氏「中期計画を達成する上で中南米は重要な地域」
式典にはアルゼンチンのマウリシオ・マクリ大統領のほか、コルドバ州のユアン・シアレッティ知事などの同国政府高官が出席。日産からはCEOである西川氏、ラテンアメリカ マネジメントコミッティ担当の専務執行役員ホセ・バルス氏、アルゼンチン日産社の社長 ディエゴ・ビグナッティ氏が出席したほか、アルゼンチンルノー社の社長 ペラエス・ガンボア氏も出席した。
西川氏は、日産のグローバルでの持続的な成長を目指す中期計画「Nissan M.O.V.E. to 2022」を達成する上で、中南米は重要な地域であることを強調した。
また、バルス氏は、「3年前、日産はアルゼンチンへの投資を決めました。現地法人の設立や車両の生産をアルゼンチンで行い、この地域でトップ3に入る自動車メーカーになるための投資を行うと発表しました。そして今日、我々はその公約を実現し、日産『NP300フロンティア』の生産を開始しました。今日、我々はアルゼンチンとの約束を果たしました」と述べた。
コルドバ州にあるサンタ・イザベル工場の同プロジェクトに、日産は6億ドルの投資を行い、最新ピックアップトラックの組立ラインと専用テストコースを設置する。このプロジェクトにより、約1000名の直接雇用と、2000名の間接雇用を創出する。また、日産はアルゼンチンのサプライヤーと連携してシナジーを生み出し、将来的には現地ベンダーとの協業も増やしていく予定だ。
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