【スーパーGT 第5戦】PETRONAS TOM'S RC Fが大逆転で鈴鹿1000kmを連覇![500クラス]
第5戦 鈴鹿サーキット : 決勝 GT500レビュー
8月30日午後、2015 AUTOBACS SUPER GT第5戦「44th International Suzuka1000km」の決勝レースが鈴鹿サーキット(三重県)で行なわれた。
序盤の雨と2回のセーフティカーもあり、1000km到達前に最大延長時間に達した難しいレースを制したのは、No.36 PETRONAS TOM'S RC Fだった。
序盤のウェットはGT-R、NSX CONCEPT-GT、RC Fの三つどもえ
前夜の雨でコースが濡れていた上に、スタート時点でも小雨がパラつくコンディションとなり、全車がウェットタイヤを装着、予定通り12時30分にスタートが切られた。
3番手グリッドからスタートしたNo.64 Epson NSX CONCEPT-GT(ベルトラン・バゲット選手)が好ダッシュを見せて2番手スタートのNo.38 ZENT CERUMO RC F(石浦宏明選手)をパス。さらにオープニングラップのデグナーでポールスタートのNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(ロニー・クインタレッリ選手)をも攻略し、早々とトップに立って快走を見せる。
バゲット選手は、オープニングラップを終えた段階で2位に2秒3のリードを築くと、3周目にはさらに4秒以上にギャップを拡げている。ただしコンディションが微妙に変わってきたことも影響したか、6周目の1コーナーでバゲット選手はオーバーランしてしまい、その周のコントロールラインではクインタレッリ選手に背後まで迫られてしまう。
その場は何とか踏ん張ったバゲット選手だったが、後方から猛チャージを掛けて2位に進出してきたNo.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GT(小暮卓史選手)には成す術もなく、8周目にはトップの座を明け渡してしまった。これでトップに立った小暮選手は、やがてただ一人1分59秒台をたたき出す韋駄天ぶりでライバルを一蹴。10周を終えた段階で2位に復帰してNo.1 MOTUL AUTECH GT-Rに10秒近い大差を築いていた。
小暮選手はなおも1分59秒台で周回を重ねたが、その後方ではNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴選手)も同様にペースアップ。59秒台を連発して2位にまでポジションを上げてくることになる。
その頃から空が明るくなってきたが、スリックタイヤに履き替えるほどではなく、25周目辺りから始まった最初のルーティンピットインでは各車引き続きウェットタイヤを装着してピットアウトしている。
この、最初のルーティンピットインで見事なピットワークを見せたのはNo.36 PETRONAS TOM'S RC F(ジェームス・ロシター選手>伊藤大輔選手)。
ストップ時間が51秒と、ライバルに比べて数秒速く、全車が最初のルーティンピットを終えた35周目には、伊沢拓也選手に代わったNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTと、オリバー・ターベイ選手に代わったNo.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTに割って入る2番手のポジションを奪っていた。
中盤以降は圧倒的なリードを積み重ねたPETRONAS TOM'S RC F
40周目を過ぎた頃からは、雲の切れ間から青空が顔を見せるようになっていたが、青空がひろがるのに比例するように、コースも次第にライン上から乾いていく。
そこで各車は2回目のルーティンピットインでウェットタイヤからドライタイヤに履き替えることになる。
まずは57周目にNo.64 Epson NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐選手>ベルトラン・バゲット選手)とNo.24 D'station ADVAN GT-R(ミハエル・クルム選手>佐々木大樹選手)が先鞭を切るが、その数周前に柳田真孝選手から本山哲選手にドライバー交替し、ウェットタイヤでリスタートしていたNo.46 S Road MOLA GT-Rも再度ピットイン、ドライバーは本山選手のまま、タイヤをスリックに交換してピットアウトして行った。
この2度目のルーティンピットが進んでいた62周目にGT300クラスのマシンがクラッシュして最初のセーフティカー(SC)が導入された。そしてSCがピットロードに向かい、全車が2回目のルーティンピットを終えた段階ではNo.36 PETRONAS TOM'S RC Fが逆転トップに立ってNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GTとNo.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTをリードしていた。
その後、ペナルティもあってNo.15 ドラゴ モデューロ NSX CONCEPT-GTは後退。代わってNo.12 カルソニック IMPUL GT-RとNo.38 ZENT CERUMO RC Fが上位に進出してくる。この頃には、コースは完全なドライコンディションとなっていたが、路面温度などのコンディションは目まぐるしく変わったためか、各車のペースも一進一退を繰り返すことになった。
ただし、No.36 PETRONAS TOM'S RC Fの速さと強さは完璧で、トップに立った69周目以降はピットインのタイミングで一時的にライバルの先行を許すことはあったが、毎周のようにリードを積み重ね、ラスト30周では2番手のNo.38 ZENT CERUMO RC Fとの差を60秒以上にした。
その後もペースが落ちることなく、No.38 ZENT CERUMO RC Fが最後のピットインを行ってトップに返り咲くと、最後1分25秒もの大差でゴール。昨年に続いて鈴鹿1000km連覇を達成した。
2位はNo.38 ZENT CERUMO RC F。3位にはNo.12 カルソニック IMPUL GT-Rが入り、No.12 安田/デ・オリベイラ組がドライバーズ・ランキングトップをキープすることに成功している。
GT500クラス リザルト
(1)#36 PETRONAS TOM'S RC F
(2)#38 ZENT CERUMO RC F
(3)#12 カルソニック IMPUL GT-R
(4)#19 WedsSport ADVAN RC F
(5)#100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT
(6)#46 S Road MOLA GT-R
(7)#1 MOTUL AUTECH GT-R
(8)#37 KeePer TOM'S RC F
(9)#64 Epson NSX CONCEPT-GT
(10)#8 ARTA NSX CONCEPT-GT
(11)#39 DENSO KOBELCO SARD RC F
( - )#6 ENEOS SUSTINA RC F
( - )#17 KEIHIN NSX CONCEPT-GT
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