ポルシェ カイエン S ハイブリッド 燃費レビュー【総評編】
- 筆者: 金子 浩久
- カメラマン:オートックワン編集部
カーナビさえ除けば、カイエンSハイブリッドは最先端のハイブリッドカーだ!
カイエンSハイブリッドが、一定速度でアクセルペダルを少し戻すとセーリングモードに入ることは高速道路編で記載したが、セーリングモードには、さらにその先があることがわかった。
セーリングモードで走行中に左側のパドルを引いていくと、パネル内のインジケーターが「8」「7」「6」と変わっていく。エンジンは止まって、切り離されているわけだからギアがダウンしているわけではない。しかし、はっきりと走行抵抗が増え、速度が減じられていくのだ。
回生量を増やす指示が下され、エンジンブレーキならぬ、“モーターブレーキ”が作用している。これは、憶えておくと使いやすい。セーリングモード中にエンジンを再始動することなく、微細な減速ができるからだ。
さらにもう一つ引いて「5」を示した途端に、エンジンが始動した。このモーターブレーキは速度域が下がっても有効で、時速50キロ、6速でエンジン走行していてセーリングモードに入れ、左パドルを引いていくと、「5」「4」「3」とモーターブレーキが強く作用していき、次の「2」でエンジンが始動した。
カイエンSハイブリッドは、このように、実に多様で繊細な制御が行われているハイブリッドカーだった。“パワフルで速いだけではない”というところが、いかにもポルシェらしい。評判の良くないブレーキフィールも、慣れてしまえば問題ないだろう。
古くて使いにくいカーナビさえ除けば、カイエンSハイブリッドは、最も先進的かつ効果の大きなシステムを備えたハイブリッドカーである。
●ポルシェ カイエン S ハイブリッド 燃費レビュー【一般道編】
編集後記
「能ある鷹は爪を隠す」とはまさにこのことか!?と自問自答してしまうほどの出来のよさを感じたカイエンSハイブリッド。パッと見ただけではただのカイエン。しかもその重量感と威圧感は到底“エコ”というキーワードを感じとることはできません。ところが走り出せばそれは環境を主体においた、正真正銘のスポーツエコカー。ホント良い意味で裏切られました。
そりゃ高いクルマなんだからそれぐらい出来て当然だろ!という声が聞かれても私めは何も反論はできませんが、世界に名立たる高性能スポーツカーであるポルシェが、自社の方向性とプライドを見失うことなく、ここまで環境を意識してハイブリッドシステムに着手したこと自体、まったくもって賞賛に値すると私は考えます。確かに金子さんの言う通り、ナビのメーカーオプションが若干古めというのが残念ですが…そこはディーラーオプションで対応するとして、テクノロジーに関してはさすが泣く子も黙るポルシェ様、クルマとしてのバランスはとても優れている一台でした。
もはやクルマはエコ機能だけ搭載すればOK!というマシーンでは通用しません。走って!エコって!楽しんでナンボの時代にすでに突入しています。環境に配慮する考えを持つことはまさにこれからの時代“スマート”の象徴でもあり、仕事も遊びもエコの大切さを心得ている人達が活躍すること間違いなし。そういった人達が今後はさらに増えてくると考えます。
あなたもデキる男、デキる女を目指して、ポルシェカイエンSハイブリッド、是非1台いかがでしょうか。
ポルシェ カイエンSハイブリッド、エコとスポーツドライブがお洒落に楽しめる最先端のハイブリッドカーでした。
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