1000km試乗の末に見えた!マツダの“良心”と唯一の“弱点”/アテンザ 実燃費レポート(1/2)

  • 筆者: 内田 俊一
  • カメラマン:島村栄二/内田俊一
1000km試乗の末に見えた!マツダの“良心”と唯一の“弱点”/アテンザ 実燃費レポート
マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) マツダ アテンザ(改良モデル) 画像ギャラリーはこちら

改良が施されたマツダ アテンザの試乗&燃費テストを実施!

マツダの新世代商品群の2台目として2012年にデビューしたマツダアテンザが、2016年8月に商品改良を行った。改良の内容は、主にディーゼルエンジンや走りに関するハード面についてだ。

そこで、マツダのフラッグシップサルーンとしてどう変化したのか。実際に1000kmほどテストした印象を、燃費とともに記したい。

テスト車両はセダンXD PROACTIVE(2WD)と呼ばれる中間グレードで、6ATを搭載。

期間は10月19日~11月1日の13日間。市街地から高速道路、一部ワインディングなどを含めおよそ1000kmを走行した。燃費計測は車載計を使用している。なお、タイヤはブリヂストン トランザT001 225/55/R15を履いていた。

マツダ アテンザの第一印象「変更箇所は的確」

マツダ アテンザ(改良モデル)マツダ アテンザ(改良モデル)

マツダのテスト車両は横浜の工場地帯に保管されており、そこから出発することになる。

実はそこを出てすぐのところに大きな踏切があり、そこを渡らなければ国道に出ることが出来ないのだ。そして、そこを渡るその瞬間にボディ剛性や足回りの第一印象が決まってしまうという、ある意味マツダ泣かせの踏切でもある。

これまでもボディが弱いクルマなどは、新車ですらここできしみ音が発生したりしたものだ。

さて、今回のアテンザも同様にここからスタートしたのだが、その印象は“1点を除いて”上々だった。もちろんボディはミシリともいわないし、しずしず(とは大げさだが)と踏切を渡って行った。その1点に関しては後述する。

エンジンは、ナビ画面の右側にあるスタートボタンを押すことでスタートする。エンジンがかかった瞬間に感じたことは、若干カラカラというディーゼル音が聞こえるものの、全体として静かさが向上したことだ。今回の改良ではナチュラル・サウンド・スムーザーやフロント側のサイドウインドウが肉厚になるなどでNVHを向上させたことが影響しているようだ。

ただし、完全にガソリンエンジンと同等とはいえなかった。上級グレードのXD L Packageになるとフロントドアガラスに遮音ガラスを採用したので、この印象は変わってくるかもしれない。

国道に出て走り出すと、大きな驚きが待っていた。DE精密過給制御が採用されたことで、明らかにトルクの出方がスムーズになり、4,865mm×1,840mmのボディを小気味よく走らせてくれるのだ。

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マツダ アテンザ 市街地燃費テスト/スムーズな走りに感動すら覚える

マツダ アテンザ(改良モデル)マツダ アテンザ(改良モデル)

マツダ アテンザ 市街地における実燃費:15.2km/L

走行距離:734.3km

実は2012年にデビューした際にテストした車両は、静止からゆっくりとアクセルを踏み込むと、僅かにトルクボトムというか、若干もたつくポイントがあった。今回テストに際してその点は忘れていたのだが、街中を走らせたときのスムーズさに感動し、過去のメモを読み返してみて思い出した次第だ。

アクセルを踏めば期待通りの加速を得ることが出来、さらに、Gベクタリングコントロールの影響で、ふっとハンドルを切った時のGの立ち上がりが明らかに優しく、非常にスムーズなコーナリングが可能だ。しかも、そのコントロールが絶妙で違和感がないばかりか、どのように介入しているかすら感じさせない見事なものであった。

そのステアリングも、クイック過ぎず鈍過ぎずという絶妙なレシオ設定なので、混んだ都内でも前述のアクセルコントロールとステアリング操作で苦も無くすいすいと泳ぎ回ることが出来た。

もうひとつ気に入った点としては、アイドルストップからのエンジンのかかり方がスムーズなことだ。ディーゼルエンジンの場合、圧縮比が高いのでどうしても再始動時の振動が気になってしまう。それを嫌ってプジョーやシトロエンのディーゼルはオルタネーターを使うなどでそれをクリアしている。

一方、マツダの場合はもともと圧縮比が低いのでそれほど振動を気にしなくてすむというメリットも生んでいる。

燃費に関しては今回、プラス方向に働いている。幸か不幸かひどい渋滞に遭遇することがほとんどなく、スムーズに流れている幹線道路などが主体であったためだ。

ただし、積極的にアイドルストップも介入し、また、今回の改良でストレスなくドライブを楽しめることで、無駄なアクセルワークも減ることもあり、大きくこの数値から下回ることはないと考えられる。

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内田 俊一
筆者内田 俊一

1966年生まれ。自動車関連のマーケティングリサーチ会社に18年間在籍し、先行開発、ユーザー調査に携わる。その後独立し、これまでの経験を生かしてデザイン、マーケティング等の視点を中心に執筆。また、クラシックカーの分野も得意としている。日本自動車ジャーナリスト協会(AJAJ)会員記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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