BMW 440i・420i GC(グランクーペ)試乗・燃費レビュー(2/2)
- 筆者: 内田 俊一
- カメラマン:内田俊一
4気筒の420i xDrive グランクーペも試してみた
さて、今回続けて引っ張り出した420i xDrive グランクーペMスポーツの印象も触れておこう。
6気筒の440から乗り換えた瞬間の第一印象は、遅く、もっさりしているというものだった。
これは当然のことで、はるかにパワーのない184psに270Nmに加え、xDriveという大きな抵抗を背負っているのだからなおさらだ。また、エンジン音も決して魅力的ではなく、回しても6気筒のようないい音色にはならなかった。
それでも、あえてこれを借りだしたのはハンドリングを確認したかったからだ。具体的には本当にフロントヘビーなのか、また、高速での微妙なステアリングの違和感は何なのかを観察するのが目的だった。
実は車検証上では車両重量はもちろん、前後の重量も全く同一だった。しかし、ワインディング、特に下りではそのフロントの軽さは非常にわかりやすく、例えばアクセルオフでコーナーに侵入した際、440がどうしてもフロントが逃げ気味になるのに対し、420はそこまではなり難く、鼻の軽さを感じさせるのだ。また、高速での違和感もそれほどなかったが、それは前述のとおりxDriveの影響もあるので一概にはいえなかった。
この4気筒の特徴は、比較的低回転でクルマを走らせることだ。40km/hで6速、1000rpmほどでとことこと走るのだ。もちろんアクセルを少し踏み込めばシフトダウンし加速体制に入るのだが、そうではないときは積極的にシフトアップし低回転のトルクを利用し燃費を稼ごうとしているのが印象的だった。
因みに500km弱を走った燃費は、一般道で10.9km/L、高速は16.2km/L、ワインディングは3.9km/Lという結果であった。ワインディングはかなり走り込んだ結果なので、440との比較はできないが、それ以外ではほぼ2割前後伸びており、効率の良い4気筒であることは間違いなさそうだ。
さて、この2台の4シリーズグランクーペをテストして、最も印象的だったのは本文では全く触れなかったデザインだった。2台ともインディビジュアルのオプションで、エクステリアカラーはどちらもマットカラー。インテリアは、440はレザー・メリノゴールデンブラウンという明るいブラウン、420は同じくレザー・メリノナツメグというコーヒーブラウンと、どちらも華を感じさせ、とてもクルマに似合っていた。
4シリーズグランクーペと3シリーズGTとの住み分けはとても微妙だが、居住性と荷室空間を取るならGT、グランクーペはよりデザインに特化したものと位置付けられている。そこからすると、このクルマ程インディビジュアルが似合うクルマはないだろう。まさに“ハレ”のクルマだからだ。
そして、4シリーズグランクーペの中では、6気筒の440を選びたい。やはり、このクルマにはスムーズな6気筒エンジンが似合い、そのパワーを余裕に変えて、のんびりと高速を走らせるのにこれほど似合うクルマはないと思うからだ。何を置いてもバランスの良い6気筒は代えがたい魅力なのだ。
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