2リッターターボディーゼルの実力は!?「プジョー 508 GT BlueHDi」【燃費レポート】(1/3)
- 筆者: 内田 俊一
- カメラマン:内田俊一・小林岳夫
2リッターのターボディーゼルエンジンを積む「508 GT BlueHDi」をテスト!
PSAグループがついに、日本にもディーゼルの導入を開始した。ディーゼルエンジン搭載市販車を歴史上2番目に販売したプジョーとしては遅きに失した感もあるが、まずは喜ばしいといえる。
これから多数のディーゼルモデルが用意されるが、まずはその第1弾として投入された「プジョー508 GT BlueHDi」をテストに引っ張り出したので、その印象をお伝えしよう。
今回テストした508 GT BlueHDiは、4気筒DOHCターボディーゼルで、2リッター180ps、400Nmのトルクを有するエンジンで、アイシンAWの6速オートマチックが搭載される。
テスト期間は7月15日から20日までの5日間。郊外のオープンロードや、高速を中心に749kmを走行した。燃費計測は車載計を使用している。
市街地/“タイヤ選択”が大きな問題
「プジョー 508 GT BlueHDi」市街地における実燃費:13.2km/L
走行距離:244.3km
早速走り出してみよう。これまでの508、というより大型のプジョーのサルーンはおしなべてゆったりとした、いわゆる“猫アシ”と呼ばれる快適な足回りを持っていた。これまでのガソリンエンジン搭載の508も同様で、このままどこまでも走り続けていたいと思わせる素晴らしいものであった。
しかし、今回テストした508 GT BlueHDiは、それとは全く“逆”の印象をもたらした。
とにかく、乗り心地が悪いのだ。具体的には路面の状況を全てストレートに乗員に伝えるもので、当初空気圧が高めだったのでその影響かと思われたが、適正の圧に戻してもその印象は全く変わらず、疲れているときにはあまり乗りたくないものであった。
確かにフロントヘビーになったとはいえ、そこまで劇的に変化した乗り心地の要因は何か。それは「タイヤ」だ。これまでテストした508は、215/60 R16や215/55R17であったのに対し、今回のテスト車は235/45R18という大型扁平タイヤが装着されていたのだ。
GTという名前からこういったタイヤが選ばれたのかもしれないが、長距離を疲れなく走ることが得意な508の持ち味を激しく逸しているこの選択は大きな間違いだと言わざるを得ない。
更に、このタイヤがオーバーサイズであることを裏付けるものとして、スタートから20km/hほどまでで感じられるステアリングの不自然さが挙げられる。具体的には路面の轍にすっぽりはまったような感じで、切り始めに抵抗を覚えるものだ。
僅かにステアリングを切ろうと思っても、その抵抗に合い、そこからより力を入れないと切れないのだ。これまでのタイヤサイズでは全く経験したことのない違和感なので、これもまた、このサイズがクルマにあっていないからだと思われる。
残念な“エンジンノイズの大きさ”
もうひとつ、残念なことがある。それはディーゼルノイズの大きさだ。
車両の設計年度が古いこともあり、致し方ない(というより周辺のモデルが急激に進化したのだ)のだが、今の時代からすると、非常にうるさく振動も大きい。まるでトラックに乗っているといったら言い過ぎだが、まさにそういう印象だった。
エンジンそのものは十分にパワフルで、ここぞというときには必要にして十分以上のトルクとパワーを得ることが出来、ストレスなく、街の中を泳ぐことが出来た。
更に、308などと同様、アイドルストップからの再始動はオルタネーターを使用するため、非常にスムーズで、他のモデルのように、ブルンという身震いもないのは感動的ですらある。
燃費は、郊外のオープンロードが主であったにもかかわらず「13.2km/L」と伸び悩んだ。
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