マツダ新型ロータリー搭載車「RX-9」開発にGO!価格は約800万円に決定との真相は!?(2/3)

マツダ新型ロータリー搭載車「RX-9」開発にGO!価格は約800万円に決定との真相は!?
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大きさは「RX-VISION」よりひと回りほど小さくなる?

マツダ RX-VISION

では、仮に「噂が本当」であった場合、「RX-9」はどのようなクルマになるのか。

まず、大きさだが「RX-VISION」と同等の巨漢になることはない。「RX-VISION」は、マツダの現行ラインアップである第六世代の「親デザイン」である「SHINARI」を基本にした親戚筋だ。と同時に、2017年頃「CX-5」がフルモデルチェンジを受けて始まるマツダ第七世代の「親デザイン」との可能性もある。

つまり「RX-VISION」=「RX9コンセプト」ではないと見るべきだ。

セダンの場合、「SHINARI」から「アテンザ」へ転移した事例を参考にすると、「RX-VISION」をひと回りから、ひと回り半、凝縮したようなイメージのフォルムが想像できる。

その結果、「RX-7」や「RX-8」よりは「かなり寸法が大きく、ロングノーズ」という印象となるだろう。

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商品コンセプトは「RX-7」や「RX-8」とはまったく違う

初代サバンナRX-7 12A型ロータリーエンジンマツダ RX-8

RXという名のロータリースポーツカーといえば、「RX-7」と「RX-8」が思い浮かぶ。だが、これら2モデルと、「RX-9」は商品コンセプトが大きく違うことになるだろう。

まず、「RX-7」のコンセプトは、上質な大衆スポーツカーだ。70年代~90年代への進化の雰囲気は、同じく上質な大衆スポーツカーである日産「フェアレディZ」とダブる印象がある。

筆者は80年代にアメリカで、「RX-7」に搭載されていた「12A」を使ったフォーミュラカーレースに出場しており、様々なシチュエーションで北米マツダ関係者を通じて「RX-7」と接してきた。

また「RX-8」については開発チームとアメリカで「非公式な接触」をしてきた。同チームから「ベンチマークはBMW3シリーズ」と聞いて、かなり驚いたことを記憶している。

実際、カリフォルニア州ロサンゼルス郊外のサーキットでのテスト走行では、BMW3シリーズと「RX-8テストカー」の乗り比べ・走り比べを何度も目撃した。

その後、カリフォルニア州ラグナセカレースウェイで開催された、量産型「RX-8」試乗会にも参加したが、その時点では、公に「BMW3シリーズ」の名が表に出ることはなかった。「RX-8」は後席にも子どもや大人が乗れる、4人乗りの上級グランドツーリング(GT)が商品企画の狙いだった。

こうした「RX-7」と「RX-8」の生い立ちを考えると、「RX-9」は同2モデルとは全く別物になることは明らかだ。

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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