噂のマツダ 4WD「i-ACTIV AWD」を北海道の雪上で試す!(2/2)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:島村栄二
余分な動作がなく、高い姿勢安定性を示す
雪道ではほぼ後輪に駆動力が配分されており、100:0の前後配分状態はほぼなく、90:10~50:50まで駆動力は目まぐるしく変化して最適な安定性を求めている。
さらに日常的ではないが高速の雪道コーナリングではほぼ50:50の駆動力配分となっているようで、最初にハンドルを切り始めた瞬間から一定のリズムで姿勢を維持して駆け抜けることができる。
余分な動作が殆ど必要ないのでこの面でも姿勢安定性は高い。
毎秒200回の演算を繰りかえすこと、それによって駆動系の遊びをゼロに近づけることで予兆制御が成立し、初期の滑りが少なくできたことにより、余裕のあるドライビングを可能にしている。
i-ACTIV AWDに見る、マツダが考える4WDとは
i-ACTIV AWDは現時点ではかなり進んだAWDシステムと言えるが、まだまだ進化していきそうだ。
付け加えるなら路面状況に応じて駆動力配分を自動的に切り替えるために、前後輪の駆動力配分を50:50で固定するLOCKモードは持たない。現状搭載されてるi-ACTIV AWDは生活四駆の進化系であり、より安全により簡単にという日常性を大切にしたシステムだ。
例えばモータースポーツのようなハードに使う場面を想定したものではなく、もしマツダがAWDでモータースポーツに復帰するときはハード面の構成を変えるだろう。
一方で、マツダが考えるAWDは効率化でもある。効率と言ってもいろいろな側面を持っているが、前後駆動の無駄なスリップを省き、燃費を2WDと同等以上にすることだ。
そのためにも予兆制御と最適駆動力配分は必要になる。
もう一つAWDの燃費の面で不利なのは、重量とフリクションの増大である。前者はユニットの軽量化と小型化に力を注ぎ、後者は各ユニットのオイルに使っている部分の撹拌抵抗を軽減することで燃費の悪化を最小限に抑えるなどに努めている。
軽量化と言っても容易ではないが、プロペラシャフト、デフ、パワーテークオフ、カップリングユニットなどほとんどを見直し、2WDと比較してパワーユニット単体では約45kg増に収まっている。
すでにスリップロスの観点では雪道などの燃費では低μ路では2WDよりもAWDが優れていることが確認されているが、乾燥路でも2WD以上の燃費を狙ってi-ACTIV AWDの挑戦は始まったばかりである。
追記しておきたいのは、マツダ車はボディ構造を変えることで、右足がまっすぐ伸びた場所にアクセルペダルがあり、必然的にブレーキペダルも中心に来ている。ABペダルの関係が素直な位置にあり、踏み間違いなどの誤操作にも貢献する。
さらに雪国で履く幅の広い長靴でもきちんとペダルが踏めるために安全性も高い。まだ伝えたいことはあるが、i-ACTIV、噂にたがわず優れものだった。
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