滑り止めから車内の防寒対策まで…冬支度は冬シーズンが来る前に! 忘れがちな冬支度3選

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いよいよやってくる冬本番。となると、日ごろ我々が愛用しているクルマにも冬支度をしなければならない時期ということになる。とはいえ豪雪地帯のユーザーでもない限り、なかなかクルマの冬支度は後回しになりがちで、雪の予報が出てから慌ててカー用品店に駆け込む、というパターンが多いのは過去の報道などを見ても明らかだ。

そこで今年こそは事前に冬支度をするぞ! という自戒の意味も込めて、あらためてクルマの冬支度についておさらいしてみたい。

目次[開く][閉じる]
  1. 非降雪地域でも冬用タイヤの装着や滑り止めの携行は必須だ
  2. 意外と忘れがちなその他のクルマ用品&装備類を改めてチェック!
  3. イザというときに車載しておきたいアイテムたち

非降雪地域でも冬用タイヤの装着や滑り止めの携行は必須だ

凍結路面にも有効なスタッドレスタイヤは冬の最適解

クルマの冬支度と聞いて、真っ先に思い浮かぶのが「スタッドレスタイヤ」だろう。滑りやすい雪や凍った路面など、ノーマルタイヤではまともに走行することすらできないような冬の路面でも、比較的安定して走行することができるもので、これを履かずに雪国に向かうことは自殺行為と言ってもいいレベルだ。

とはいえ年に1度積もるかどうかという首都圏のユーザーにとっては、わざわざ冬になるたびにスタッドレスタイヤに交換するのは、手間も時間もお金も負担が大きいとも言える。

そんなユーザーにオススメしたいのが、通年を通して安定した走行性能を実現してくれる「オールシーズンタイヤ」の存在だろう。

近年の注目アイテムは雪道も使える「オールシーズンタイヤ」

ここ数年シェアを伸ばしているオールシーズンタイヤは、サマータイヤに近い静粛性やドライ性能を持ちながらも、ある程度の積雪路面も走行できるという夢のようなタイヤだ。そのため、季節ごとに交換する必要もなく、交換の手間や使わないタイヤの保管場所の確保といった煩わしさからも解放してくれる。

ただし、オールシーズンタイヤは一般的にドライ路面ではサマータイヤの性能に劣り、積雪路面ではスタッドレスタイヤに劣る(凍結路面はさらに苦手だ)という特徴があることも忘れてはならない。

最低限、タイヤチェーンなど滑り止め用品の車載は忘れずに

もし、スタッドレスタイヤやオールシーズンタイヤを装着する予定がないという場合でも、タイヤチェーンや布製の滑り止め用品は車載しておきたいところ。

信頼性は昔ながらの金属チェーンや樹脂製のタイヤチェーンの方が高くなるが、慣れていないと装着に手間取ってしまったり、トランクスペースを圧迫したりとデメリットも多い。金属製のものはしっかり装着できていないと、走行中に外れてボディなどを傷つける可能性や後続車両に被害を与えるリスクもある。

一方の布製の滑り止め用品は場所を取らず装着も手軽だが、耐久性が低くコストパフォーマンスに劣るというデメリットもあるため、自分に合ったものを用意しておきたい。

意外と忘れがちなその他のクルマ用品&装備類を改めてチェック!

クルマの冬支度というとタイヤ系に意識が集中しがちだが、忘れてはならないのがワイパーやウォッシャー液といった視界を確保するアイテムだ。

通常のワイパーブレードは厳しい低温下で仕様した場合、ゴムが硬化し十分な拭き取り性能を発揮できなくなる場合がある。そうなるといくらワイパーを動かしていても前方の視界を確保することができず、非常に危険な状態となってしまう。

一方の冬用ワイパーブレードは、低温でもしなやかさをキープするゴムで作られているため、極寒の環境でも確実にウインドウを拭き取ってくれるのである。

また、汚れなどが付着した際に使用するウォッシャー液も、希釈割合が高くなればなるほど凍結しやすくなってしまうため、冬支度としてウォッシャー液の原液を補充するなどして、濃度を上げておくことをオススメしたい。

イザというときに車載しておきたいアイテムたち

寒い冬の季節でも暖房が効いた車内は快適であるため、なかなかイザというときのイメージをしにくいかもしれないが、昨年も大雪の影響によって高速道路で立ち往生が発生し、24時間以上車内で過ごすことを余儀なくされたというケースがあった。

こういった場合は車内で仮眠を取らなくてはならなくなるため、毛布など暖を取るアイテムを車載しておきたいところ。エンジンをかけたまま暖房をつけて眠ると、大雪のときなどは排気管(マフラー)周辺が雪に埋もれて車内に排気ガスが逆流するケースもあるため、眠るときは毛布などで暖を取ることが安全なのだ。

また、立ち往生してしまうとどんどん積雪が増えてしまうため、車両に積もった雪を下ろすためのスノーブラシや、車両の周りに積もった雪を除雪するためのスコップもあると安心だ。

スコップは積雪路面でスタックしてしまった際にも使えるため、荷室に余裕があれば是非とも積んでおきたい。ただしプラスチック製のものは凍った雪に対して無力なので、金属製のものがオススメだ。

さらに大事を取るならば、非常用の飲料水や食料、携帯トイレなどが入ったエマージェンシーキットなども最近ではディーラーオプションとして販売されているので、一式をトランクにしまっておくのもアリだろう。もちろん車種によってはそこまで荷物を積むことが難しい場合もあると思うので、遠出をするときだけ車載するなど、ケースバイケースで対応していただきたい。

いずれにしても雪の予報が出てから慌てることがないように、必要と思えるアイテムは事前に用意しておきたいところ。もちろん、「雪が降ったら愛車では絶対に外出しない」という心構えも立派な冬支度である。

[筆者:小鮒 康一]

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小鮒 康一
筆者小鮒 康一

1979年5月22日生まれ、群馬県出身。某大手自動車関連企業を退社後に急転直下でフリーランスライターへ。国産旧車に造詣が深いが、実は現行車に関してもアンテナを張り続けている。また、過去に中古車販売店に勤務していた経験を活かし、中古車系の媒体でも活動中。最近では「モテない自動車マニア」の称号も獲得。記事一覧を見る

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