日産 フェアレディZが中古なら60万円以下!? 価格高騰の兆しも…新型が登場する前にZ33型の中古車を楽しもう

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2020年9月にプロトタイプが発表されて大きな話題となり、2021年8月、ついに市販版が正式にリリースされた新型「Z」。7代目となる新型Z(日本名:フェアレディZ)だが、新車価格は400万円台後半〜と言われており、おいそれと手が出ないのも事実。

そこで中古のフェアレディZはどうなのか…と探してみたところ、2002年〜2008年に販売された5代目Z33型のリーズナブルな価格にオドロイタ! V6 3.5リッターエンジンの2シータースポーツカーが、ATなら走行5万キロ以下の中古車が50万円で買えるなんて!いま、Z33型は狙い目かもしれない!

目次[開く][閉じる]
  1. シャープなデザインと高性能を誇ったフェアレディZの5代目「Z33型」
  2. あえてのATモデルを狙えば、走行5万キロ以下でも驚異の価格
  3. 大排気量ノンターボ・マルチシリンダーのスポーツカーに乗るなら、いましかない!

シャープなデザインと高性能を誇ったフェアレディZの5代目「Z33型」

5代目フェアレディZ「Z33型」は、シャープなデザインとマッチョなフェンダーを持って2002年に登場。先代まであった4人乗りの「2by2」は廃止されて2シーターモデルに一本化。エンジンは3リッターのVG型から、ノンターボで280psを達成した新開発の3.5リッターVQ型にスイッチ。2005年のマイナーチェンジでは294ps(MT車のみ)、2007年には313psまでパワーアップが行われた。優れたハンドリングと動力性能を持つ本格的スポーツカーとして高い評価を受けている。

グレード展開は「ベースグレード」、ブレンボ製のベンチレーテッドディスクブレーキなどを持つ「Version S」、本革シートが奢られた上級版の「Version T」、そして「Version S」と「Version T」の装備を兼ね備えた「Version ST」を展開。MT/ATはグレードによって設定が異なっており、「Version S」は6速MT しか選べなかった。

あえてのATモデルを狙えば、走行5万キロ以下でも驚異の価格

このように、Z33型は高性能ピュアスポーツカーだったので、中古になると、サーキットや峠を走りこんでいたり、チューニングされた個体が多くなるのは致し方ないところだ。

そこであえてのATモデルをチョイスしてみたい。ATのスポーツカーでは、カリカリに走り込む傾向は少なくなるだろうから、購入後のトラブルや修理が起きる確率も下がる。しかもスポーツカーのATモデルは人気がなく、価格がこなれているため、逆に狙い目なのだ。

さらに、個体の状態を左右する要素として重要な、走行距離が少なく、修復歴がない個体を選びたい。

そこで、「走行5万キロ以内、修復歴無し、AT」という条件でZ33型フェアレディZの中古車を検索してみた。

走行距離5万キロ以内 ・ATモデルで「日産 フェアレディZ 2002年モデル」の中古車を検索!

▼中古車検索条件▼

・メーカー車名: 日産 フェアレディZ

・モデル:2002年7月~2008年11月

・走行距離:~最大5万キロまで

・修復歴:なし

・ミッション:AT

(2021年8月26日現在 MOTA調べ)

日産/フェアレディZ
日産 フェアレディZカタログを見る
新車価格:
549.8万円930.3万円
中古価格:
38万円3,650万円

AT車なら50万円台から見つかる! 走行距離のしばりを外せば20万円台の個体も

さっそく検索結果を確認してみると、走行5万キロ以内・修復歴無し・ATモデルで約37台のZ33型(日産 フェアレディZ 2002年モデル)がヒットした。(2021年8月26日現在 MOTA調べ)。

車両本体の価格帯は、なんと50万円・60万円台からというリーズナブルさ。100万円以下も多数ある。主なグレードは「Version T」で、年式が新しくなるほど価格が上がる傾向だ。限定車の「ニスモ」は別格なので除外、さらには改造されている個体を外すと、最高値でも150万円台だった。なお、5万キロ以下の条件をなくすと、20万円台から見つけることができるのは驚きだ。

大排気量ノンターボ・マルチシリンダーのスポーツカーに乗るなら、いましかない!

エンジンのダウンサイジング化が進み、それを補うためのターボ装着が当たり前になった昨今、3.5リッターという大排気量、しかもノンターボのフィーリングを味わえる機会はますます減っていくはず。また、かつては大排気量を誇った高級車や、アメリカンスポーツカーでさえ、現在は4気筒に置き換わっているクルマがあるため、マルチシリンダーエンジンに乗っておくことは、今後貴重な経験になるかもしれない。しかもZ33型は、一級品の本格的スポーツカー。ラグジュアリーな要素も持っており、新車価格は当時で350万円〜450万円もした高級モデルもあった。それが、50〜100万円前後で購入できるのだから、まさにいまが狙い目なのだ。

なお、Z33型には「電装系が弱い」「リアデフのマウントが弱点」「ラジエターファンにリコールがあった」など、いくつか固有のウィークポイントがある。

最も古い年式では20年近く、中古車のメイン年式で15年以上、最晩年でも14年経っていることには留意したい。購入の際には、ショップでよく確認しておくことをオススメする。保証付きの個体を選ぶという方法もあるだろう。

[筆者:遠藤 イヅル/撮影:島村 栄二・NISSAN]

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遠藤 イヅル
筆者遠藤 イヅル

1971年生まれ。カーデザイン専門学校を卒業後、メーカー系レース部門にデザイナーとして在籍。その後会社員デザイナーとして働き、イラストレーター/ライターへ。とくに、本国では売れたのに日本ではほとんど見ることの出来ない実用車に興奮する。20年で所有した17台のうち、フランス車は11台。おふらんすかぶれ。おまけにディープな鉄ちゃん。記事一覧を見る

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