欧州プレミアムワゴン 徹底比較(3/4)

欧州プレミアムワゴン 徹底比較
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独自のアイテムの数々

BMW 5シリーズツーリングBMW 5シリーズツーリング

Dピラーが大きく傾斜し、リアエンドにかけて絞り込ませた、ワゴンっぽさを払拭するかのようなシルエットが特徴的ながら、拡大されたサイズにより、室内はたっぷりとした居住空間が確保されている。クルマ全体の中で、ドライバーが後ろのほうに配されている印象。

インパネはドライバー側を向いた、ドライバーオリエンテッドのデザインが採用されており、センターコンソールには、軽いタッチで操れる独特のシフトレバーの後方に、BMWならではのiDriveのコントローラーが設置されている。

オプションを組み合わせなくても、室内空間のクオリティ感は十分に高く保たれている。大きな開口面積を誇るパノラマガラスサンルーフもBMWならではだ。

ラゲッジルームは、タイヤハウスに合わせてスクエアな形状とされており、容量は560-1670リットルを誇る。左右にレールが配されており、これを組み合わせるオプションも用意されている。

リアウインドウを独立で開閉でき、それに連動してトノカバーが自動的に上下するなどの機構もBMWならでは。リアシートは荷室側からも前倒しが可能となっている。安全装備では、2010年11月に、アクティブセーフティに貢献する機能が設定された。

それは、車両停止までの機能がプラスされたストップ&ゴー機能付のアクティブ・クルーズ・コントロールと、運転者の死角となる左右後方の車両や、追い越し車線から迫ってくる車両を認識し、ドアミラーのインジケータを点灯/点滅させることで警告し、車線変更を行なおうとすると、ステアリングホイールに振動を与え注意を促すという「レーンチェンジ・ウォーニング」の2つ。

さらに、これらにその他の安全機能を盛り込んだ新オプション・パッケージも2種類用意された。

BMW 5シリーズツーリングBMW 5シリーズツーリングBMW 5シリーズツーリングBMW 5シリーズツーリングBMW 5シリーズツーリング

光る巧みなパッケージング

メルセデス・ベンツEクラスワゴン

外見からすると、ボディ後半の形状は5シリーズツーリングとXC60の中間的な感じだが、実際のラゲッジ容量は627~1882リットルと、3台の中でもダントツで大きい。

もっともラゲッジフロアが低く、後席を立てた際の奥行きも最大となっている上、横方向についても、タイヤハウス後方は、とくに左側面が広く確保されており、大きめのゴルフバッグも楽に積むことができる。テールゲートに自動で連動してトノカバーも開閉する。

また、荷室から後席を前倒しすることができるが、この際、助手席が自動的に前にスライドし、ヘッドレストを立てたままでも前倒しできるようになっているのも特徴だ。ただし、リアシートはこのクルマのみ3分割ではない。

ブルーテックの場合はフロア下に尿素水のタンクが設置されているため、ガソリン車にある床下収納スペースはない。インパネまわりでは、コラムシフトの採用のほか、ステアリングホイールのパドルシフトや、コンソールのコマンドコントローラーを配することなどが特徴。前後席の居住空間は十分に広く、着座姿勢ももっとも最適に設定されているように感じられる。

また、2010年8月には、左右のフロントヘッドレスト背面に8インチディスプレイを装着する「リアエンターテインメントシステム」を、E350以上の各アバンギャルドにオプション設定されたのもニュースだ。

安全装備については、通常のエアバッグに加え、運転席ニーエアバッグや、側面衝突時の前席乗員の胴や骨盤周辺にかかる負荷を軽減するベルビスバッグを含む 9エアバッグが標準装備されるのがEクラスならでは。

また、ナイトビューアシストプラスや、アダプティブハイビームアシストなども特徴だ。

メルセデス・ベンツEクラスワゴンメルセデス・ベンツEクラスワゴンメルセデス・ベンツEクラスワゴンメルセデス・ベンツEクラスワゴンメルセデス・ベンツEクラスワゴン

ワゴンとしての使い勝手に配慮

ボルボXC70ボルボXC70

上記2モデルと比べると、最後端までルーフを伸ばし、リアウインドウの傾斜が非常に小さくなっているのが印象的。

ラゲッジ容量は、メイン529リットル(アンダーボックス46リットル)、最大で1600リットルとなる。いうまでもなくフロアは高めとなっているが、横幅は3台中でもっとも大きく、必要に応じて展開可能なパーテーションやカーゴレールなどによりワゴンとしての使い勝手を高めている。

3分割可倒式のリアシートは、上記2モデルのような遠隔操作による前倒しはできないが、2011年モデルでは、ヘッドレストがワンタッチでリアシートに連動して前に倒れる機構が採用された。

さらに、インテリアについて、ボルボらしいスカンジナビアデザインを採用した、フリーフローティングセンタースタックが、2011年モデルではシルクメタル仕上げに変更されたほか、ドアパネルのアームレスト部にステッチが追加されるなどした。もともと、室内空間の質感は非常に高く、パーフォレーテッドレザーの本革シートなども標準装備される。

ただし、惜しむらくは、ダッシュ中央に配されたカーナビの設置方法。従来よりもずいぶんよくなったとはいえ、収まりがいいとはいえないだろう。

安全装備では、追突軽減オートブレーキシステムや、BLIS(ブラインド・スポット・インフォメーション・システム)、車の動きを監視し、注意力散漫となったドライバーに注意喚起を促す「ドライバー・アラート・コントロール」などが特徴的。

その他の装備面について、2011年モデルでは、キーレスドライブなどが標準装備品の充実が図られた。

ボルボXC70ボルボXC70ボルボXC70ボルボXC70ボルボXC70

内装・装備の総評

いずれもボディサイズが大柄であるため、室内空間は十分に広く、後席のレッグスペースも大きく確保されている。上級装備や快適装備についても、期待に応えている。ただし、ワゴンを求めるユーザーは、使い勝手の違いにも興味があると思うが、この3台についても、上で述べたとおりそれぞれ持っているものが異なる。安全装備についても、いずれも充実している中で、それぞれ新たな取り組みも見られるのも述べてきたとおり。ただし、後席のシートベルトのプリテンショナーについては、5シリーズには設定がなく、Eクラスワゴンでは左右席に乗員の体型に応じて2段階に制御する「アダプティブベルトフォースリミッター」を採用。XC70ではプリテンショナーを左右席だけでなく中央席にも装備しているという違いがある。

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岡本 幸一郎
筆者岡本 幸一郎

ビデオ「ベストモータリング」の制作、雑誌編集者を経てモータージャーナリストに転身。新車誌、チューニングカー誌や各種専門誌にて原稿執筆の他、映像制作や携帯コンテンツなどのプロデュースまで各方面にて活動中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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