シトロエン DS4 6ATモデル 試乗レポート/大谷達也(2/2)
- 筆者: 大谷 達也
- カメラマン:オートックワン編集部
6ATに合わせてエンジンもリセッティングされた
やるとなれば徹底的にやるのがシトロエンである。
だから、彼らはDS4シックのギアボックスをただEGSから6ATに変えるだけではなく、6ATにあわせてエンジン・セッティングを最適化した結果、最高出力は156ps/6000rpmから162ps/6000rpmへと微増。さらに、サスペンションもほんのちょっとだけスポーティな味付けに変更したのである。しかも、装備は従来のシックと基本変わらず。
なるほど、エレクトリックパーキングブレーキと大型センターコンソールはリストから落ちてしまったけれど、これはセレクターレバーの大型化に伴い、置き場所がなくなったのだから仕方がない。また、EGSにあったパドルシフトも消えてしまったが、これも6ATの性格を考えれば受け入れられる範囲内といえる。
つまり、装備内容的には従来と変わらないまま、ギアボックスのみ、よりコストのかかる6ATに載せ替えたのが新しい「DS4 シック」なのである(名前が以前と変わっていないところが、少しややこしい)。
では、そのお値段は?なんだか深夜のテレビ・ショッピングみたいになってきたけれど、これがなんと、従来よりもたったの1万円しか高くない310万円から!
ちょっと驚きでしょう? だって、Cセグメントのヨーロッパ製クロスオーバーモデルが300万円ちょっとで変えるんですよ! これはもう、バーゲンといってもいいくらいのお値段ですよね。
改めてコストパフォーマンスの高さを感じる
でも、繰り返しになるけれど、シトロエンは手抜きをしない。
だから、クルマの中身は従来とまったく一緒。おかげで、ホイールベース2610mmのボディは、意外(失礼!)なほど剛性感が高くて安心感いっぱい。シトロエンと聞くと足回りが軟らかいというイメージを持ってしまうけれど、従来のシックよりもむしろスポーツシックの味付けに近づいたサスペンションはロールを適度に抑えて、全高1535mmのボディをしっかりと支えてくれる。
だからといってゴツゴツすることもなく、シトロエン・マジックによりしなやかな乗り心地を実現。
これまでのシックよりも、そしてスポーツシックよりも、DS4というモデルにぴったりのサスペンションに仕上げられた。
アイシンAWと共同開発した6ATは、スムーズかつ素早いギアシフトを実現。まあ、これは敢えていうまでもないかもしれない。エンジン・パワーの違いは体感できるほどではないけれど、トップエンドまで静かに、そしてスムーズに回りきる特性は相変わらず魅力的だ。
ここまでひととおり見渡してみて、改めて感じるのがそのコストパフォーマンスの高さ。だって、これだけデザインがきれいで、走りも良くて、使い勝手もいいフランス車が、310万円から買えるんですよ!
たとえば、フロントフェンダーに刻まれたキャラクターラインは、前方ではラインの上側が下側より低くなっているけれど、後ろにいくにしたがってこれが逆転。気がつけば、上側が下側より高くなっているなんて細かい技が使われている。
これ以外にもフランスのエスプリが効いたデザインが随所に散りばめられているので、現在クロスオーバーモデルの購入を検討している向きには特にお勧め。
たとえば、日産ジュークの16GTとは、かなりいい勝負になるような気がするんですが、いかがでしょうか?
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