シトロエン C6 海外試乗レポート(1/3)
- 筆者: 河村 康彦
- カメラマン:シトロエン・ジャポン
誇り高きフランスで生まれた誇り高きブランド
日頃はどうという印象も受けなかった日本車が、海外の町並みで目にすると何ともカッコ良く見える! という経験が少なからずある。
例えば、初代の『RAV4』がパリの街路に佇んでいたりすると「こんなにカッコ良かったっけ!?」と今でも改めて感心させられるし、日本で目にするとどうにも“ひょろ長く”見えたマツダのクーペ『MX-6』が、カリフォルニアのフリーウェイを流していたりすると「このクルマって、アメリカのためにデザインされたんだ!」と再認識をさせられてしまう、といった具合だ。
そう、クルマのデザインに対する印象は周囲の風景によって大きく変わるし、逆にその街の雰囲気づくりの一助をそこを行き交うクルマが担っているという事だ。
こう考えると新しくリリースされたシトロエンのフラッグシップ・モデル『C6』の、何とも個性タップリで「他の誰にも似ていない」スタイリングは本当に興味深い。モーターショーの舞台で初めてその姿を目にした際には、正直なところその余りの独創性の高さにギョッとさせられりもしたもの。が、そうしたシーンだけではどうやらこのクルマのデザインの真価はわからない事に気が付いた。やはりクルマのルックスというのは、それが実際に使われる舞台に持ち込んでみないとなかなか理解の出来ないものなのである。
そんなC6の国際試乗会の場には、ご存知フランスの首都であり、最大の都市でもあるパリ周辺が選ばれた。そういえば、ヨーロッパの各メーカーが開催する国際試乗会の類が必ずしも自らの国をベースに開催とは限らない中で、シトロエン主催のイベントはフランス・ベースである事が極めて多い。これもまた自らの国を愛し、自らの国でこそ最も似合うクルマづくりを行っているという意志の表れなのかも知れない。
誇り高きフランスで生まれた誇り高きブランドが、数ある自動車メーカーの中でも最も長い歴史を謳うブランドのひとつであるシトロエンなのだ。
というわけでフランスの空の玄関口、シャルル・ド・ゴール空港に隣接するホテルにズラリと並べられたC6と対面する。こうして20台ものC6がこちらに顔を向けていると、そこにはやはりただならぬオーラが立ち込める。大袈裟に言えば、そのホテルのエントランス部分だけが、どこか異空間にワープをしまったような印象でさえある。
ツルんとスラントしたノーズ先端に、左右幅一杯に広がるフロントグリル(?)は、中央に例のダブルシェブロンのマークをあしらったもの。そこから左右へと“ひかり物”の水平バーを配し、それをフロントフェンダー先端にビルトインした奥行きのあるヘッドライト・ユニットへとつなげるモチーフは何とも大胆だ。が、ありきたりのデザインを用いれば「シトロエンらしくない」と評され、余りに突飛に過ぎると自ら顧客層を限定する事になってしまうのが、昨今のシトロエンというブランドの悩みの種。となると、「パッと見にはインパクトがたっぷり」というこのC6のマスクというのは最新シトロエン車としては妥当なところ、と判断をすべきなのか。
それにしても、これまでどこでも目にした事のないそんなこのクルマの表情に、こちらの思考回路も思わず停止を余技なくされそうになる・・・。
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