BMW 新型4シリーズカブリオレ 海外試乗レポート/川端由美(1/2)

  • 筆者: 川端 由美
  • カメラマン:BMWAG 協力:木村オフィス
BMW 新型4シリーズカブリオレ 海外試乗レポート/川端由美
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見ても乗っても良いクルマのカブリオレが、いよいよ登場

BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル "Luxury"」[北米仕様]BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル "Luxury"」[北米仕様]

そりゃ、誰もが手が届く価格ではないし、誰もがエレガントなカブリオレを乗りこなせるセンスを持っているわけではないでしょう。実際、先代にあたる3シリーズ・カブリオレに乗っている知人は、モデルにして実業家の妻、女医にして医師の妻、会社経営にしてお受験勝ち組と、本人もパワフルな上に幸せな家庭も築いている“リア充”な女性ばかり。

ドイツにあるBMW本社がそんな極東の国での事情を知ってか知らぬかはさておき、3シリーズ・カブリオレの実質的な後継となる新型4シリーズ・カブリオレの発表の場は去年11月に開催された東京モーターショー2013だった。裏話をすれば、同日にカブリオレの需要の大きなアメリカ カリフォルニア州で開催されるロサンゼルス・ショー2013が開催されており、主戦場はそちらかもしれませんが。まあ、細かいことは言及せずに進めましょう。

新型4シリーズ・クーペの登場から半年経ち、日本でも導入されて、見ても乗っても良いクルマであることは多くの人がすでに確認済みだ。当然、カブリオレを待ち望む声も強かった。

「最大の目的は、このセグメントで最もエレガントなカブリオレを生み出すことでした」というのは、開発担当上級副社長を務めるヘルベルト・ディース博士。もちろん、これまでの3シリーズ・カブリオレ同様、ドライビング・ダイナミクスに秀でたスポーティなカブリオレであり、四季を通して快適に乗れるクルマにすることも開発にあたって重視された。

BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル "Luxury"」[北米仕様]BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル "Luxury"」[北米仕様]

先代にあたる3シリーズ・カブリオレと比べると、比べるのが間違ってるかも!?と思うほどの進化ぶりだ。なにしろ、剛性が40%も向上しており、車両重量は最大で20%も軽くなっている。「インテリジェント・ライトウェイト構造」と呼ばれるボディ構造は幅広い部分に軽量素材が採用されており、ショックアブソーバーやブレーキのようなディテールまで軽量設計を施している。ボディサイズは全長☓全幅=4638☓1825mmと、26mm長く、43mm広くなっている。ただし、全高は−8mmの1384mmへと低められている。

ハードトップ・ルーフを閉じた状態では、クーペと見まごうスタイリングだ。エレガントなプロポーションだけではなく、実用面では質実剛健を旨とするドイツ製の全天候型カブリオレらしい側面も併せ持つ。ルーフを閉じた状態での空力性能はクーペと同じCd値=0.28を達成しており、ハードトップを収納した際でもCd値=0.33に抑えられている。フロントやトランクリッドにスポイラーを備えて整流し、さらにエア・カーテンやエア・ブレイザーによってドラッグを低減した結果だ。

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クローズド・ボディかと思うほどに高い静粛性

BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル」試乗レポート/川端由美 試乗画像1
BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル」試乗レポート/川端由美 試乗画像2BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル」試乗レポート/川端由美 試乗画像4

早速、キーを受け取って運転席に滑りこむ。本国ドイツでは「スポーツライン」「ラグジュアリー・ライン」「モダン・ライン」「Mスポーツパッケージ」の5種類のグレードが揃う。さらに、それぞれのラインごとに2種類のシート地と3種類以上のパネルが選べるなど、内装の選択肢が幅広いのも嬉しい。

試乗車は、ホワイトのボディにタンの内装が映える組み合わせだ。オープンエアの雰囲気を味わいたい気持ちを抑えて、まずはそのまま走りだす。クローズド・ボディかと思うほどに静粛性が高い。それもそのはず、ルーフの構造は大きく進化しているのだ。3分割なのは従来と同じだが、クローズ状態での防音性能が高められており、風切り音が2dbほど下がっている。

BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル "Luxury"」[北米仕様]

クローズド状態でのテストは早々に切り上げて、センターコンソールにある開閉ボタンを押す。18km/h以下であれば走行中でもルーフの開閉が可能で、オープンでの走行に期待して逸る気持ちを察するかのようにわずか20秒でルーフを降ろしきる。さらに、いったん格納されたルーフがトランクリッドと共に持ち上げられることで、オープン時の荷室の容量が+10Lの220Lへと増して、荷室の形状も使いやすくなった。

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BMW 4シリーズ カブリオレ「435i コンバーチブル "Luxury"」[北米仕様]

試乗ステージとなったヴァレー・オブ・ザ・ファイアー州立公園は、古代の地球か遠くの惑星にでも降り立ってしまったのではないかと思うほど荒れた赤茶色の延々と大地が続く。テスト車の「435iカブリオレ」は、最高出力306ps/5800~6000rpm、最大トルク400Nm/1200~5000rpmを発揮する3リッター直6ツインパワー・ターボユニットに8速スポーツATを組み合わせた仕様だ。

念のため、本国での発売時のラインナップを列記しておくと、245psの4気筒ターボ付きガソリンを積む「428iカブリオレ」、184psの4気筒ディーゼルを搭載した「420dカブリオレ」、306ps3リッター直6ターボ付きガソリンの「435iカブリオレ」が揃う。いずれも6速MTを標準とし、パドルシフト付き8速ATと、その変速速度を高めた8速スポーツATなどのチョイスができる。これらのRWDモデルに加えて、4WD仕様の「428iカブリオレxDrive」が春頃に追加される予定だ。

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川端 由美
筆者川端 由美

1971年生まれ。大学院 工学専攻 修士課程修了。1995年住友電工にて、カーエレクトロニクスやタイヤの研究にたずさわる。1997年、二玄社『NAVI』編集部に編集記者として転職。2004年からフリーランスの自動車ジャーナリストとなる自動車の新技術と環境問題を中心に取材活動を行なう。エンジニア、女性、自動車ジャーナリストといったハイブリッドな視点でリポートを展開する。国土交通省・独法評価委員会委員、環境省・有識者委員ほか。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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