BMW 新型4シリーズカブリオレ 海外試乗レポート/川端由美(2/2)
- 筆者: 川端 由美
- カメラマン:BMWAG 協力:木村オフィス
コーナリング時の挙動も安定しており、BMWらしいシャキッとした操舵特性とあわせてスポーティに走らせることもできる。さらに、オプションで設定される変速速度の早い8速スポーツATが備わることもあって、パルドシフトを駆使して積極的に操りたくなる。
しかしながら、このクルマの最大の魅力はオープンエアでの快適な走行にある。
ラスヴェガスとしては柔らかな陽光が降り注ぐ中、暖かな風が頬をなでるのを感じながら走る。オプションで設定されるウインド・ブロックは新設計されたもので、ルーフを開けて快適なクルージングを堪能するには欠かせない装備だ。
徐々に日が落ち始めると、砂漠の夜は冷える。肌寒く感じた頃に、3段階で温度調整できるネックウォーマーのスイッチを入れてみた。400ユーロのエクストラを支払えば、寒い季節でもオープンエアを楽しめると確信できるほどの快適さだ。
さらに驚くべき事実として、これほど快適で走行性能が高いにもかかわらず、実際の燃費性能も高いのだ。速度規制の厳しいアメリカの道で飛ばせなかったとはいえ、ハイウエイも郊外の道もほどよくミックスされた試乗ステージを半日走っての燃費性能は、カタログ燃費の7.5~7.7L/100km(約13.3~12.9km/L)をわずかに上回る結果となった。
走行中に違和感は覚えなかったこともあってあまり気にしていなかったが、資料に書かれていた「コースティング・モード」の効果に違いない。具体的には、50~160km/hの速度域で巡航中にアクセル・ペダルから足を離すと、クラッチを開けてエンジンを切り離し、燃料をカットオフして慣性で走行するモードである。
仕事もプライベート全てカバー
冬の低い太陽が水平線に沈む頃、このままもっと遠くを目指して走っていきたい気持ちに襲われた。
普段のオープンカーの試乗であれば、半日も乗れば風を受けてそれなりに疲れてしまうものだが、新型4シリーズ・カブリオレは高速道路や郊外の道での走りをスポーティに楽しめる部分はクーペ同様の性能を持ち、ルーフを開けたときの快適性もこのクラスでは随一に高い。
試乗車はハイエンド仕様ゆえに5万6150ユーロのプライスタグを掲げるが、エントリーモデルの「420dカブリオレ」なら4万6300ユーロで手に入る。
新型4シリーズ・カブリオレの開発にあたってBMWは高い目標を掲げたが、今回の試乗を通して、その目標を達成したと感じた。
このクルマのオーナーになる人は、オープンで走るために春の到来を切望する必要がないだろうし、このクルマの他に実用的なセダンを持つ必要もないだろう。やはりこのクルマ、仕事もプライベートもぜーんぶ充実させたいという欲張り“リア充”な人にこそ、ぴったりのモデルである。
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