アウディ A1スポーツバック（5ドア） 海外試乗レポート／西川淳(1/3)

待ち望んだA1の5ドアバージョン「A1スポーツバック」日本導入を前に海外で先行試乗！

ファッショナブルな3ドアコンパクトカーの「アウディ A1」。

お膝元のドイツを筆頭に、イギリスやフランス、イタリアといったヨーロッパのいわゆる自動車先進国では一定の人気を集め、デビュー以来、計画を上回る水準のセールス（12万台）を達成したらしい。

日本でも発売以来、四千台以上を売ったから、オールニューモデルとしては、まずは成功した部類だろう。

もっとも、コンパクトカーのファミリーユースも当たり前だから、5ドア＝A1 スポーツバック、を待ち望む声が多かった。

サイズは3ドアのA1と殆ど同じ

アウディ A1は5ドアになっても3ドアとサイズは変わらず、スタイルもほぼ同じ、という点がミソである。

全長およびホイールベースは変わらず、つまり“全長4m以下のアウディ”であることを、守った。そして、ルーフを80ミリ以上延ばしつつ、個性的なシルエットをなるたけ崩さぬようハイトをわずかに上げて、室内高を稼ぐ。

スペック上では幅を6ミリ拡げたことになっているが、これはドアノブの位置が横腹のもっとも膨らんだ場所に移動してしまったため。3サイズは事実上、3ドアとほとんど同じだ。

エッジの利いたボディラインがぐるりと車両を囲い込み、ライト類にエアロダイナミクスを担わせるという、A1のデザイン・ハイライトが、5ドアでも生かされた。3ドアと並べて比べれば、見かけの違いもよく分かるだろう。けれども単独で見れば、なるほどA1にしかみえない。

インテリアの雰囲気は、当然、同じ。

ちなみに後席の居住性だが、たしかに頭上には余裕ができたものの、足もとスペースは変わらずだから、必要最小限というレベル。

若くてファッショナブルなファミリー向け、とつい言いたくなるが、実際にはドアが短くなって乗り降りもラクになったから、より便利なパーソナルギア、というべきか。