SLS AMG ロードスター 試乗レポート/石川真禧照(2/2)
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:オートックワン編集部
パワーユニットはV8 6.2L(メルセデスとAMGはこのV8エンジンを6.3Lというが、6208ccはどう考えても6.2Lだ)の571馬力。デュアルクラッチ7速ATを搭載する。この7速DCTはC、S、S+、Mとレースモードの4モードが選択できる。
最高速は317km/h(リミッター作動)、0~100km/h 加速はカタログ値で3.8秒、試乗中でも4秒台をたたき出している。それでも燃費は実走で6km/L以上を達成している。
ボディはアルミニウムのスペースフレームを強化して使用している。肉厚を大きくしたサイドスカート、ダッシュボードやソフトトップなどの接合部分に強化材を追加するなどで、クーペに近い剛性を確保している。しかし、車両重量はクーペに比べて40kg増に抑えた。
ミッションはP、R、N、Dのポジションしかない。7速をマニュアルモードで扱うときはパドルを操作する。
街中での走りは実に紳士的。7速ATは60km/hで7速ギアに入る。100km/h巡航は2000回転。エキゾーストサウンドも静かだ。しかし、アクセルペダルをグイッと踏み込むと世界が変わる。
7000回転まで一騎に上昇するAMG製V8サウンドも5000回転を超えるとドッドッドッからバッバッと音程が高くなり、アッという間に100km/h。テストコースなら200km/h巡航も、まるで100km/hのように簡単に実現できるのだ。それも、ごく普通に手に入る。
スーパースポーツに乗りたいが、目立ちたくない、という奥ゆかしいリッチマンにお勧めしたい。
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