新型MRワゴンのタッチパネル操作って危険じゃないの?

新型MRワゴンのタッチパネル操作って危険じゃないの?
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新型MRワゴンのタッチパネル操作って危険じゃないの?

フルモデルチェンジされたスズキMRワゴンのオーディオがタッチパネルであることにびっくり!

ケータイをいじっているだけで交通違反なのに、直視しなくちゃ操作できないようなタッチパネルが全車装備って危険じゃないんでしょうか?スズキの安全へのモラルの低さに驚かされます。

清水先生、是非実車で使った感想を教えてください。

ひょっとしたら、今までのオーディオより安全なんでしょうか?(まるけん)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

新型MRワゴンのタッチパネルオーディオ

ケータイをいじってるだけで違反なのに、なんで・・・?考えてみれば、いろんな行為が「ケータイより危険」であることがわかります。

たとえば、運転中にCDを入れ替えること。CDを取り出してディスク面をさわらないように端っこを持ってケースに入れて別のCDをケースから出して・・・。

視線が長時間前方から離れて猛烈に危険ですが、これはケータイの操作と違って、特別な取締対象ではありません。

個人的に私は、BMWのi-Driveが嫌いです。センターコンソールのジョグダイヤルで、オーディオやナビなどほとんどの操作が可能、直感的に操作できる革新的インターフェイス!という触れ込みでしたが、ひとつの操作をするのに必ず2アクション以上必要で、その間はモニターを見ている必要があります(慣れれば大丈夫になるのかもしれませんが)。

私としては「何が革新的インターフェイスだ!」「単なるカッコつけだろこれ」「頼むからフツーのスイッチつけてくれ」と思っていました。

願いが通じたのか、BMWも補助的にですがフツーのスイッチも付け足す方向に改善しました。じゃ、i-Driveって何なんだって感じです。

さて、スズキのタッチパネル式オーディオですが、タッチパネルは目で見て確認しないと操作できないので、フツーのボタン式よりも前方から視線を外す必要性は高いです。

見た目はオシャレでカッコいいですが、フツーのオーディオとどっちが運転中の使い勝手がいいかと問われれば、フツーの方ですね。これは間違いありません。

しかし、このタッチパネル式オーディオが決定的に危険かと問われれば、そうとは言えません。

i-Driveと違ってワンアクションで操作できるので、画面を注視する時間は短くてすみますから。

たとえばフツーのオーディオで運転中にCDを入れ替えるのと、MRワゴンのオーディオで運転中にFM局を変えるのとでは、どう考えても前者の方が危険度は高いです。

少なくともMRワゴンのタッチパネル式オーディオは、登場当時のi-Driveでのオーディオ操作よりは、はるかに一般的でわかりやすくて容易です。なんせi-Driveは、ボリューム調整すらお手上げでしたから・・・。ホント、東京湾に捨てたくなりました。

もちろん、タッチパネル式よりフツーのボタン式の方が、ブラインドタッチ(見ずに操作すること)がラクなのは間違いないですが、それをもってして「モラルが低い」とは、一概に言えないのではないでしょうか。

モラルやリスクの鍵を握っているのは、圧倒的にドライバーなのです。

リスクを増大させる行為を片っ端から取り締まったり、そういう可能性のある装備をすべて禁止にしてしまったら、クルマは実に無味乾燥なものになってしまうでしょう。

私は、クルマはあくまで道具であり、それをどう使うかは人間次第なので、法規制は必要最小限が望ましい、と考えています。なのでi-Driveを法律で禁止してほしいとまでは思ってませんし、BMWをモラルが低いとも思いません。

ただ私にとってはとても操作しずらいので、できれば愛車にしたくないな、ということです。

結論としては、タッチパネル式オーディオは、許容範囲ではないでしょうか。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

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