【制限速度】日本の高速道路は制限速度が低い?
- 筆者: 清水 草一
- カメラマン:オートックワン編集部
【制限速度】日本の高速道路は制限速度が低い?
日本の高速道路の制限速度は時速100キロですが、アウトバーンは速度無制限、最近では中国の高速道路でも制限速度が120キロだと聞いて、ショックを受けてしまいました。
日本の高速道路は、最近のクルマの性能を考えても、制限速度があまりにも低すぎるんじゃないでしょうか。
その疑問、私「MJブロンディ」がお答えいたします!
確かに、日本の高速道路の100km/h制限は、世界で一番低い部類です。しかも、中央道など山間部の路線は80km/h。暫定2車線の対面通行区間は70km/h! それで世界一高い料金を取るんですから、腹が立ちますね。
他の先進国を見ると、アメリカは州によって違いますが65マイル(105km/h)が中心。オーストラリアは110km/h、イギリスが70マイル(112km/h)、フランス・イタリア等は130km/h。ドイツは約6割が速度無制限、4割は場所に応じて制限速度があります。
ただ、日本の場合は追越し車線を流れに乗って走っていると、その“流れ”がビックリするほど速いことも少なくありません。
オービス(速度自動取締り装置)は、40km/hオーバー以上でないと作動しないものが多いですし、パトカー(覆面含む)による追尾でも、地域によって違いますが、30km/hオーバー未満で捕まることは少ないです。
つまり、日本の高速道路の実質的な取り締まり速度は、「状況によって違うけれど、制限速度プラス30km/hくらいかな?」という、曖昧な状況にあると言っていいんじゃないでしょうか。
それを外国人に説明すると、あまりの曖昧さに「アンビリーバブル!」と驚きます。その曖昧さを嫌う方もいるでしょうが、たとえばオーストラリアは、5キロオーバーから取り締まるほど厳格なんですね。
しかも彼の国では、制限速度以上のスピードが出なくなる車載装置を試験中。日本人のメンタリティからすると、血も涙もない感じです。近年イタリアで大挙導入された「平均速度取締り装置」も、誤差5%までしか認めてくれません。
つまり、130km/h制限のところを、137km/hで走ったら捕まってしまいます。これは、オービスのように一瞬速度を落とせばクリアできる機械と違って、20km前後の区間平均速度で取り締まるという、大変恐ろしい装置です。
MJブロンディの「ひとりごと」
日本ではよく、「たったの20km/hオーバーで捕まえるなんて!」と憤慨した、という話を聞きますが、海外は、そういう曖昧なことは許されない国が多いんです。
ホンネとタテマエの曖昧な日本がいいか、制限速度は高いけれど厳格に運用する欧米諸国がいいか。私は割合、日本が好きです(笑)。
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