ボルボ・最新の安全装備/松下宏(1/2)
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:ボルボカーズジャパン/オートックワン編集部
ボルボの新安全装備は、日本において効果を発揮し易い
ボルボといえば安全、というのは日本でも定評になっている。
それを代表するのが3点式シートベルトで、これはボルボが今から51年も前の1959年に発明したものだ。ボルボが偉いのは3点式シートベルトを発明し、特許を取得しながら、「この発明はボルボに乗る人に必要なものではない。クルマに乗る人すべてに必要なものだ」として特許を公開したことにある。
結果として、世界中で販売されるすべてのクルマに3点式シートベルトが採用されている。しかもプリテンショナーやロードリミッターなど、シートベルトの機能は向上しながらも、簡単に装着できて確実にドライバーを保護する3点式シートベルトの基本構造は変わらない。50年経過した今でもこれを上回るものが発明されていないのだ。
そして、ボルボがまた新しい安全装備を開発した。それは、開催中のジュネーブモーターショーでワールドプレミアとなったS60にオプション設定となった、新しい安全装備だ。
ボルボは昨年、XC60用に「シティセーフティ」という安全装備を開発し、全車に標準装備した。
「シティセーフティ」は低速域で作動するシステムで、15km/h以下ならブレーキをかけて完全停止し事故を未然に防ぎ、30km/h以下でも衝突の被害を軽減してくれるものだ。今回の新しいシステムは、このシティセーフティの機能をさらに向上させたもので、「歩行者検知機能付きフルオートブレーキシステム」という名称の安全装備だ。
「歩行者検知機能付きフルオートブレーキシステム」では、従来の長距離用ミリ波レーダーのほかに近距離用のレーダーを追加し、さらにカメラを組み合わせることで、歩行者を検知できるようにしている。カメラとレーダーの認識範囲が重なる近距離~中距離において、歩行者を検知して自動停止する仕組みだ。
難しかったのはやはり歩行者を検知・認識するところで、人間を判別するためのデータ収集に時間がかかったとのこと。同システムでは、頭の形や首と肩、それに足などのデータによって人間を識別して認知するという。
認識するカメラの限界もあって、夜間など人間の目で確認できないような状況では、同システムでも人間であることを確認するのは非常に難しいという。
日本では、交通事故死者に歩行者が占める割合が高い。アメリカでは全死者のうち11%が歩行者、スウェーデンでは16%が歩行者とのことだが、歩道と車道が分離されていない道路が多い日本では、全体の35%が歩行者という統計(2008年)がある。
その為、スウェーデンで開発されたシステムだが、欧米よりも日本の方が効果を発揮するシステムともいえるだろう。
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