“個性的なフェイス”に激変!「トヨタ 新型シエンタ」徹底解説(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:茂呂幸正
2代目の新型シエンタは、先代の魅力を引き継いでいるのか!?早速チェック!
名車といえば「トヨタ2000GT」のようなスポーツカーを思い浮かべるが、「トヨタ シエンタ」もそこに含まれるだろう。直列4気筒1.5リッターエンジンを搭載する5ナンバーサイズのコンパクトミニバンだ。
先代シエンタは薄型燃料タンクの採用で床が低く、乗り降りもしやすい。全長は4,100mmと短いが車内は広かった。ユニバーサルデザインの発想で開発され、前後左右ともに視界が良く、インパネの視認性や操作性も優れていた。
先代シエンタの登場は2003年。好調に売れたが、2008年末には実質的な後継車種となる「パッソセッテ」が発売され、先代シエンタは2010年8月に生産を終える。
ところが2011年5月、異例とも言える復活を遂げた。パッソセッテの売れ行きが伸び悩んだからだ。結局、パッソセッテは2012年初頭に消滅、先代シエンタがトヨタのコンパクトミニバン部門を守り抜いた。一度生産を終えたクルマが復活した例は、過去にも三菱トッポ(旧トッポBJ)などがあるが、きわめて珍しい。
先代シエンタの場合は、2つの事情が重なった。まずは先代シエンタの商品力が前述のように名車レベルで高かったこと。2つ目はパッソセッテの商品力がきわめて低かったことだ。
表現を変えれば、近年のトヨタはもはや先代シエンタのようなクルマを開発できず、パッソセッテが失敗に終わり、異例の再登板に至ったと思わせた。しかし、2015年7月9日、2代目シエンタが登場した。1.5リッターエンジンを搭載するコンパクトミニバンだが、新たにハイブリッドも設定している。新型は12年間にわたって現役を貫いた先代型の実績を引き継げるのか?
2代目シエンタを襲名した以上、もはやパッソセッテのような後戻りはできない。責任は重い。
新型シエンタのボディはライバル車に近いサイズへ
ボディサイズは全長が4,235mm、全幅は1,695mm、全高は1,675mm(4WDは1,695mm)になる。先代型の標準ボディに比べると全長は135mm長く、全高は5mm高い。全幅は同じだ。そしてホイールベース(前輪と後輪の間隔)は2,750mmだから50mm伸びている。
新型シエンタのサイズはフリードに近い。シエンタの全長は20mm長く、ホイールベースも10mm上まわる。ただし全高は40mm低い。フリードと比べた時の寸法差は、ボディスタイルにも影響を与えた。両車とも後部のドアをスライド式にしたが、シエンタはボディが長く天井は低めだから、外観がワゴン風に見える。背の高いミニバンらしさはフリードの方が濃厚だ。
外観のデザインは「アクティブ感」を重視したという。フロントマスクには、マイナーチェンジ後のカローラアクシオ&フィールダー、ヴィッツなどと同様、台形の大型グリルが装着される。切れ長のヘッドランプからは、頬髭のようにブラックのガーニッシュが下側に伸びて、かなり個性的な顔立ちだ。
ボディの後部にも同様の処理を施している。ボディサイドは、ウィンドウの下端を後ろに向けて持ち上げた。ボディ後端のピラー(柱)も下側が太い。水平基調の先代型に比べて斜め後方の視界を悪化させたが、デザインの流行には沿っている。
ホイールベースと全長の拡大により、後席に備わるスライドドアの開口幅は50mm広がって665mmになった。スライドドア部分における床面の地上高は330mm。ポルテ&スペイドの300mmに近い。先代型の床面地上高は、今日のヴォクシー&ノアやステップワゴンと同等の385mmだったから、乗降性は新型になってかなり向上した。
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