衝撃のデリー!!オートエキスポ2012 小沢コージが現地レポート(3/3)

衝撃のデリー!!オートエキスポ2012 小沢コージが現地レポート
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中国より怖いかも?

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しかし「ひとつの国ではなく、ひとつの大陸」と言われるほど多数のクラスが共存するインド。真のヒーローはコレだったのかもしれない。インド有数のオート3輪メーカー、バジャジ社が初めて作った4輪車『RE60』だ。

有名な10万ルピー(20万円弱)のクルマ、タタ・ナノの初のライバルと言っても良く、4人乗りでありながら、ボディサイズは全長2752×全幅1312×全高1650㎜しかない。その上、車重は400kg台で、エンジン排気量もわずか200ccで出力は20ps。ショーでは壇上に飾られ、実車に触れることはできなかったが、見た目は簡素な作りの割にキュート。

もちろん安全基準のない国“インド”ならではであり、海外輸出は当面考えられないが、現実問題としてインドを広く見渡すとこれくらいが庶民の夢ではある。

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現在、1人当たりのGDPは約1000ドルと中国の4分の1程度。それだけにクルマを買える層は、まだ少なく、この「インド版スペシャル低価格カー」が将来のインド国民車になるかもしれない。それだけじゃない。今回驚いたのはショー以上にその交通環境で、ある意味小沢個人としては「部分的には中国を越えている」と思った。

既にインドも空港回りなどはかなり道が整備されていて2車線や3車線道路もザラ。だが、ちょっと市内を走れば未舗装路も多く、それも人の混ざり具合がハンパない。確かに中国も太い車道を人が歩くのは当たり前だった。しかしインドは中央分離帯もバンバン人が歩いてるし、さらに交差点の“人混み率”がハンパない。真夜中にも関わらず、道がちょっと渋滞しただけで人がバンバン、クルマの隙間を縫って歩いていくのだ。ハッキリ言って危ないことこの上なく、このリスキーレベルは中国を完全に越えてると思った。

人口が12億もいて、20代が半分ぐらいで、危険を気にするレベルがとことん低いインド。無論、その感覚は階層によってかなり違うと思われるが、間違いなく、21世紀のアジアおよび世界はとんでもないことになる。そう、問答無用で納得させられた小沢なのでありました。

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小沢 コージ
筆者小沢 コージ

横浜市出身。バラエティ自動車ジャーナリスト。自動車メーカー、「NAVI」編集部員を経てフリーに。現在、雑誌やネットに多数連載。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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