米当局が新たにポルシェとアウディにも不正ソフトと発表!両社は反論でNOx問題は長期化か
- 筆者: 国沢 光宏
アメリカの環境保護局は「ポルシェやアウディのディーゼルエンジンにも不正ソフトが入っており、最大で規制値の9倍に達するNOxを出す」という発表を行った。
これまでVWは旧世代の2リッター4気筒ディーゼルの不正ソフト仕様を認めていたものの、尿素水タイプの排気ガス処理装置を使う新世代の2リッター4気筒ディーゼルや、3リッターV6について問題なしとしてきた。
この発表を受け、ポルシェもアウディも「不正ソフトは使用していない」というリリースを出している。
一体どうなっているのだろうか?双方の発表が正しいとすれば、考えられることは一つしかない。
日本でもカタログに表示するJC08モード燃費を計測するための対策を行ってます。御存知の通りJC08モードは走行パターンが決まっているため、大半の日本車がJC08モード用のセッティングを行っている。
具体的に書くとJC08モード計測パターンの減速時は上手く燃料カット領域に入るようしたり、ギア比もJC08モードの加速と速度域に合わせたりしている。
したがって走行パターンを少しでも外すと、簡単にカタログ燃費から5~10%程度燃費が落ちてしまう。こういったセッティングを行っていない輸入車は、カタログ燃費と実燃費の乖離が少ないワケです。
ちなみに、JC08スペシャルは違法じゃない。もちろんアメリカも同じ。
法律では、別個のプログラムを持つことを禁止している。別個のプログラムを大学入試に例えれば「替え玉受験」です。通常使うプログラムでなく、テスト用プログラムに切り替えるワケ。
一方、JC08スペシャルは本人が受験するから違法とならない。ただ事前に試験内容分かっているため、そこだけ入念に学習して合格点を取れるようにしているのだった。
日本の場合、カタログ燃費が素晴らしく良く、実燃費は65~70%という状況でも皆さんは怒らない。けれどアメリカだと「ズルい」ということになる。したがって、アメリカのカタログデータは極めて実燃費に近い。
このあたり、ポルシェやアウディだって解っているから、燃費に関しちゃ実燃費に近い数字をカタログに載せている。
けれど排気ガス規制となれば、カタログに数字が記載されない。
ここまで読んだら「なるほど」と理解していただけただろう。JC08スペシャルのようなプログラムを排気ガス試験用に組んだ可能性が大きいということです。
ユーザーは全く解らないため、気づかない。そもそもユーザーにとって不利益無し。でも排気ガスを減らしたいというアメリカ当局からすれば、燃費と同じで「ズルい」ということになる。
この件、長引くと思います。
[Text:国沢光宏]
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