日産 新型エルグランド 試乗レポート/森口将之(1/3)

日産 新型エルグランド 試乗レポート/森口将之
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FF採用による低重心化が図られた新型エルグランド

新型エルグランド E52
新型エルグランド E52新型エルグランド E52

「キング・オブ・ミニバン」。

今年8月のモデルチェンジで3代目に進化する予定のエルグランドを、日産はこう呼んでいる。

しかし、1997年にデビューした初代はともかく、2002年に登場した現行型はライバルの台頭もあって、そういい切れない状況にあった。それだけに起死回生の一手をどう打つか興味があったのだが、発表を前にテストコースで対面した新型のプロトタイプは、予想とかなり違っていた。

現行エルグランドとオデッセイを足して2で割ったカタチといえばいいだろうか。4,915×1,850×1,815mmのボディサイズは80mm長く、35mm幅広くなった一方で、背は95mmも低くなっているのだ。

新型エルグランド E52

初代と2代目は、SUVのテラノがベースだった。そのため、パワートレインは「縦置きエンジン+FR」が基本で、車両重量は2トンを越えていた。おかげで燃費は伸びず、ハンドリングは重心の高さがついて回った。

そこで、新型はライバル車同様「横置きエンジン+FF」を基本とした。具体的にはティアナやムラーノと同じプラットフォームを使い、軽量・低重心化を図った。見た目でもダイエットの結果をアピールしたわけだ。

それにただ低いだけじゃない。フロント/リアまわりはエルグランドらしさを受け継ぎつつ、サイドはショルダー部分を張り出させ、クロームのウィンドウモールや立体的なプレスラインをおごった。水平&平板基調の現行型とは一転、エモーショナルなフォルムに変身している。

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森口 将之
筆者森口 将之

1962年東京都生まれ。モータージャーナリスト&モビリティジャーナリスト。自動車専門誌の編集部を経て1993年フリーに。各種雑誌、インターネット、ラジオなどのメディアで活動。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。グッドデザイン賞審査委員。記事一覧を見る

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