日産、快適なキャビンづくりのためのコンセプト「Health & Wellbeing」を発表
日産は22日、人を科学することでクルマの乗員にとってさらに快適なキャビンを実現するためのコンセプト「Health & Wellbeing」を発表した。
日産は、人がクルマに乗り込み、運転の準備を整え、目的地に到着して降りるまでのすべてのシーンを「Life on Board」と位置づけ、「運転しやすいコックピット」、「快適なキャビン」、「インテリアの上質な造り」の3つの価値に着目し、理想の車内空間を追求してきた。
この「Life on Board」の取り組みは多岐にわたり、新型「ジューク」に搭載した斬新で操作のしやすいインテリジェントコントロールディスプレイ、新型「フーガ」に搭載した森林の空気を構成する風、温度、湿度、においの要素に着目し開発したフォレストエアコン、心地よい触感のインテリア素材など、人間工学に基づいた新しい技術の開発を行ってきた。
「Health & Wellbeing」コンセプトは、お客さまの心身を健康でより良い状態に保つことを目的に、負担や疲労を軽減するという従来の「快適なキャビン」の概念を広げて、「血のめぐりを良くする快適な姿勢と温熱環境」「美容と健康にも良い空気」を柱として、より進化した価値の提供を目指すものである。
あわせて、日産は22日、このコンセプトにもとづく以下の新技術を発表した。
コンフォタブルキャプテンシート
「クッション一体型オットマン」、「シートバック中折れ機能」、「3層構造クッションパッド」を世界で唯一、同時採用した。クッション一体型オットマンは、下腿部を広い面積で支えることで体重を分散し、むくみを防ぐ。シートバック中折れ機能は、背骨の形状を無重力空間で筋力がバランスした状態に近づけ、身体の負担を軽減する。3層構造クッションパッドは、特性の異なる3つのクッション材を最適に組み合わせ、個別の着座姿勢や個々の車両に合わせた最適な乗り心地を実現した。
進化したインテリジェントエアコンシステム
プラズマクラスターイオン発生装置と内外気自動切り換え、ブドウポリフェノールクリーンエアフィルターの3つのデバイスをスイッチひとつで作動。最新機種では肌の保湿効果が確認された高濃度プラズマクラスターイオンを搭載。浮遊する雑菌・カビ菌を減少させ、ダニのアレル物質や浮遊ウィルスの作用を抑える効果に加え、付着臭を低減する効果も高めた。また、従来の排気ガスに加えて、家畜や工場などのにおいまで検知して自動的に内外気を切り換える機能も搭載。より快適な室内環境を提供する。
クイックコンフォートシートヒーター
人体は部位ごとに熱の伝達効率や快適さの感じ方が違うという九州大学芸術工学部の栃原裕教授との共同研究結果に基づき、ヒーター密度と制御を最適化(世界初)。シートヒーターの作動初期には大腿部と臀部を温め、温度が安定してからは、腰と大腿部を温めることで、暖かいと感じられるまでの時間を従来より35%早め、かつ長い時間快適と感じることができる。
この記事にコメントする