マツダ、「キャパシタを用いた減速回生システムの開発」が文部科学大臣賞を受賞
マツダは、同社の研究者3名が「キャパシタを用いた乗用車用減速回生システムの開発」において、「平成28年度科学技術分野における文部科学大臣表彰」の科学技術賞(開発部門)を受賞したと発表した。
この賞は「科学技術に関する研究開発、理解増進等において顕著な成果を収めた者」に与えられるものであり、マツダの受賞は昨年のSKYACTIV-Dに続き、今回が4回目となる。
減速エネルギー回生システムは、クルマが減速時に放出していた運動エネルギーを電気エネルギーとして回収し、再利用することで燃費向上を図るもの。同システムでは、減速時のエネルギー回生能力を高めるため、エンジンで駆動発電しているオルタネータの電子回路部を小変更することで最高電圧を従来の12V程度から25Vに引き上げるとともに、瞬時に大きなエネルギーを貯めることができる低抵抗で小型な電気二重層キャパシタを世界で初めて乗用車に本格採用した。
これにより、クルマが走行中に消費する電気エネルギーをエンジンによる発電にほとんど頼ることなく、減速時に回生したエネルギーだけで概ねまかなうことが可能となった。
同システムを内燃機関搭載車に適用することで、10%程度の燃費向上が期待でき、グローバルな規模において、CO2の低減に大いに効果的であることなどが高く評価された。
なお、この技術は「i-ELOOP」(アイ・イーループ)として、2012年のアテンザ以降、新型車に設定し、燃費の向上、CO2排出量の低減に貢献している。
【受賞概要】
業績名:「キャパシタを用いた乗用車用減速回生システムの開発」
開発担当者:
藤田 弘輝 氏/マツダ株式会社 技術研究所
高橋 正好 氏/マツダ株式会社 パワートレイン開発本部
平野 晴洋 氏/マツダ株式会社 パワートレイン開発本部
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