ダイハツ 新型 ムーヴ・ムーヴ カスタム[2012-2013マイナーチェンジモデル]試乗レポート/渡辺陽一郎(1/3)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
- カメラマン:オートックワン編集部
アッと驚くビッグなマイナーチェンジ
え、これがマイナーチェンジ!? とビックリしたのが、ダイハツ 新型「ムーヴ/ムーヴ カスタム」の変貌ぶりだ。詳細は2012年12月20日にアップされた「ダイハツ 新型 ムーヴ/ムーヴカスタム 新型車解説」で述べたが、外観から内装、サスペンション、安全装備まで「フルモデルチェンジでしょう!」と思えるほどガラリと変わった。
簡単に振り返ると、外観ではフロントマスクを変更。上下方向の厚みを増して、標準ボディもカスタムに近づいた。ちなみに変更前の顔立ちは先代型に近く、「マイナーチェンジではないの?」と感じた。その意味でも今回の変更はフルモデルチェンジに近い。
インパネも一新。中央に装着されていたメーターがハンドルの奥側に移され、一般的な操作性と見栄えになった。
そしてキモになるのが安全装備。低速域での衝突回避を支援する「スマートアシスト」を採用。価格は格安で、横滑り防止装置のVSCも加えて5万円の上乗せに抑えている。
サスペンションも大幅にテコ入れ。従来型の標準ボディには、ボディの傾き方を抑えるスタビライザーを一切装着していなかったが、変更後は全車の前後に付けている。
燃費も向上。エンジンの冷却水の熱を利用して、CVT(無段変速AT)のオイルを早期に暖める「CVTサーモコントローラー」、オイル自体の低粘度化なども行い、JC08モードの数値を従来型の27km/Lから29km/Lに高めた。ワゴンRの28.8km/Lに僅差で勝り、全高が1550mm以上の背の高い軽自動車では最高峰の数値に達する。「できることは全部やりました!」という力の入れ方だ。
なぜそこまでやる!? その答えは・・・
これらの改良点についてはもちろん良いことだが、なぜそこまでマイナーチェンジに力を入れるのか?
新型ムーヴの開発者に尋ねてみると「お客様の安心を求めるニーズに応えた結果」という返答。従来型ムーヴで郊外のバイパス路などを走っている時、ちょっとフラフラした感じになる傾向があり、そこでサスペンションのテコ入れを行った。また、2010年5月にスバルのレガシィが「ぶつからないクルマ」のアイサイトを装着。「軽自動車にも欲しいね」という希望があり、低速域に限定した作動ながら、低価格のスマートアシストを採用した・・・。
もちろん納得できる話だが、それだけではないでしょう。2011年末には「ホンダ N BOX」が登場して大ヒット。2012年9月には宿命のライバル「スズキ ワゴンR」が一新して、11月にはホンダから「N ONE」が投入された。2013年2月には「スズキ パレット」の一新が控え、6~8月頃には日産と三菱が共同開発した軽自動車も新規投入される。
と、まさに軽自動車の新型車ラッシュだが、ダイハツについては2013年の末から2014年に「タント」のフルモデルチェンジが控えている程度。ここで一発飛ばしておかないと、後々が辛くなる。特にダイハツは、2007年からスズキを抑えて軽自動車の販売首位だ。この地位を守るには、当然ながら商品力の強化が不可欠。
・・・という話を開発者に投げかけると、「今回のマイナーチェンジの開発は約2年前(現行型が登場した頃)にスタートした。他メーカーの動向はおおむね把握できていて、アイサイトも話題の装備。タイミングは考えた」との返答であった。ふむふむなるほど。
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