高速道路を逆走するドライバーが後を絶ちませんが、これって何故起こるの?

  • 筆者: 清水 草一
  • カメラマン:JAF 日本自動車連盟
高速道路を逆走するドライバーが後を絶ちませんが、これって何故起こるの?
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高速道路を逆走するドライバーが後を絶ちませんが、これって何故起こるの?

高速道路の逆走って何故起こるの?

最近高速道路を逆走するドライバーが後を絶ちません。そもそもこれってなぜ起こるのか不思議です。進入禁止の字が読めないのでしょうか。それとも状況判断ができないのでしょうか。もしかして高速道路出入口の設計自体に問題があるとか?

この常軌を逸した行為によって正面衝突などの被害に遭われ方達があまりにも気の毒でなりません。いつか自分もそうなるのではという不安もあります。

実際問題、どういったことが起因だとお考えですか?(小田急のラッシュはつらいよ!さん)

其の疑問、MJブロンディがお答えいたします!

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これについては、最近JAFが『逆走車の恐怖』というタイトルで、再現動画をホームページにアップしています。(こちらの再現動画は必見です!)

実際の逆走事案ではなく、開通前の高速道路で再現したものですが、追越車線を逆走してくるクルマの映像は衝撃的で、恐怖感満点です。

その原因ですが、NEXCO中日本の調査によると、「乗り越し・道間違い」が約4割、「一般道混同」と「認知症」がそれぞれ約2割づつとなっています。最も多いのは、降りるべきインターを通り過ぎて、焦ってUターンしてしまうという、「乗り越し・道間違い」となっていますね。

形としては、乗り越しに気付いて、次のインターで降りるも、どこでUターンしたらいいかわらかず、インター内でUターンして逆走し、その時点で気づく、というパターンです。

乗り越してしまったら、次のインターで降りるのは当然ですが、一旦料金所を出て、どこかでUターンし、もう一度高速に乗り直さなくてはなりません。 しかし、焦っていて、なんとかインター内でUターンしようと試み、結果的に逆走してしまうのです。

この「インター内Uターン」は、鉄道を乗り越した時、次の駅で降りて反対側のホームへ行く……という感覚から来ているものと思われます。本当は、乗り越したら一旦改札を出て、もう一度切符を買わなきゃいけないんですけど、鉄道の場合、戻る側のホームのノーチェックで行ける場合がほとんどですから。

逆走事案で、本線を逆走してしまうのは、全体の4割程度。NEXCO中日本管内で、年間約80件にも及ぶそうです。NEXCO側も、逆走防止の対策は打っていますが、インターを乗り越してしまい、本線上でUターンをブチかます例もかなり多いとのことです。これをやられたら、標識もなにもあったもんじゃありません。

逆走している本人は、多くの場合、左側、つまり追い越し車線側を走っています。すると、「センターラインを越えて、無謀な追い越しをかけているクルマがいっぱいいる」という、被害者意識が生じます。そして、自分が逆走していることにまったく気づかない例もあるのです。

(動画提供:JAFチャンネル 日本自動車連盟)

MJブロンディの「ひとりごと」

逆走の最大の原因は、ドライバーの「焦り」でしょう。インターを乗り越してしまった。なるはやで失敗を挽回したい……という。 「冷静に、冷静に!」と言いたくなりますが、その声は焦っているドライバーには届きません。

我々としては、いつ逆走ドライバーに遭遇するかわからないという心構えを持つことが、唯一の自衛策ですね。

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清水 草一
筆者清水 草一

1962年東京生まれ。慶大法卒。編集者を経てフリーライター。代表作『そのフェラーリください!!』をはじめとするお笑いフェラーリ文学のほか、『首都高はなぜ渋滞するのか!?』などの著作で交通ジャーナリストとしても活動中。雑誌連載多数。日本文芸家協会会員。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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