「ボルボ C40 Recharge」のレザーフリーシートや新型ヘッドライトなどを採用! ボルボが目指す電気自動車の未来
- 筆者: 篠田 英里夏(MOTA編集部)
- カメラマン:ボルボ・カー・ジャパン
ボルボ・カー・ジャパンが2021年11月18日(木)に発表した新型電気自動車「C40 Recharge」。ボルボが日本で発売する初の電気自動車でもある。
ボルボがC40 Rechargeで成し遂げようとしているものは何なのだろうか。C40 Rechargeの内外装を写真で紹介しよう。
ボルボブランドは電気自動車の普及を進めプレミアムブランドへと生まれ変わっていく
ボルボは1927年にスウェーデンで創業した自動車ブランドだ。創業以来、人の命を守ることを最優先にクルマをつくり続けており、現在では当たり前となっている「3点式シートベルト」を世界で初めて採用したのもボルボだ。
そんなボルボが今、安全と同様に力を入れているのが地球や人の未来を見つめたクルマづくりだ。
まず、ボルボでは2030年までに販売するクルマをすべて電気自動車にすると発表している。すでに日本でもボルボの全モデルがハイブリッド化し、電動化の第一段階を完了した。さらに全モデルを電気自動車とすることで、さらにプレミアムブランドとして確立していく。
ほかにも2025年までに製造過程で再生可能エネルギーを100%使用し、クルマを作る上で用いる部品や原材料を見直していく。ほかにも、製造する工場や販売店も含め、温室効果ガスをゼロにするのが狙いだ。C40をはじめ、新型電気自動車には本革を使用しないと宣言している。
その取り組みに向けたすべての始まりとなるのがC40 Rechargeだ。2025年までには日本で販売する35%、年間9000台の電気自動車を販売し、日本におけるプレミアム電気自動車販売のリーダーを目指すとしている。
今流行りのクーペスタイルSUVを取り入れた
ボディサイズは全長4440mm×全幅1875mm×全高1595mm。エクステリアはピラーを寝かせたクーペスタイルで、同じSUVタイプのXC40よりも全高が60mm低くなっている。
ヘッドライトは84個のピクセルLEDを採用。同時に最大5台の車両を遮光、眩惑せずにハイビームでの走行が可能となった。
今回日本に導入される「C40 Recharge Twin」は前輪と後輪に1つずつ搭載された2基の電気モーターによって最高出力300kW/660Nmを発生する4WDモデル。駆動用リチウムイオンバッテリーの総電力量は78kWhで、一充電での航続距離は約485km。
また、車両への充電にはAC200W(6kWh)の普通充電とDC150kWの急速充電に対応する。普通充電では約13時間でフル充電に、150kWの急速充電器を使用すれば約40分でゼロから80%まで充電可能だ。
現在わかっているボディカラーはヨーロッパ北部ノルウェー・スカンジナビアの西海岸にある深い入り江をイメージした「フィヨルドブルー」にインテリアは「チャコール」を設定し、上質な内外装に仕立てた。
インテリアにはリサイクル素材を用いたマイクロファイバーシートとハイテク合成素材のマイクロテックを座席シートに用い、本革を使用せずにサステナビリティに配慮した。今後販売予定のEVもレザーフリーにしていくという。また、カーペット素材にも100%リサイクル素材を使用して環境負荷低減に貢献する。
ほかにも、大型の固定式パノラマ・ガラスルーフを採用したことですべての座席に開放的な雰囲気をもたらした。IRコーkティングやラミネート加工などによって眩しさや騒音、衝突時のガラス侵入など懸念材料となる点にも留意している。
googleを搭載したインフォテインメントも用意してより使いやすく
また、インパネ中央にはgoogleを搭載したインフォテインメントシステムも用意。ボルボはすでにタテ型のモニターが採用されており、タブレットのような外見で使いやすさを重視する。
Googleマップや音声操作システム、Google Playが使用できる「Google Apps and Services」と緊急通報サービスや故障通報サービスと連携する「Volvo Cars app」を採用。
2022年中にはスマートフォンアプリによるクルマの充電状況の確認やドアロックのリモート開閉、エアコンのリモート操作にも対応するほか、盗難車両検索機能やドライブログ自動作成機能、車両情報確認機能なども追加される予定だ。車両にはVolvo Cars appサービスセンターとボルボ・カーズ・アプリとの通信用内蔵モデルが装備されている。
電気自動車のイメージを変えるためにも月々11万円で利用できるサービスも
ボルボでは電気自動車のメリットに気づいてもらうことで現状の懸念材料となっているネガティブなイメージが払拭でき、電気自動車の普及は急速に進んでいくとみている。また、若い世代を中心に自動車を所有するのが煩わしいと感じる人もいるとみて、そうした人たちへ電気自動車を訴求するための取り組みとして提供するのがサブスクリプションサービスだ。
新車で719万円もの高価なクルマにはなるが、税金やメンテナンスなどの諸費用込みで月額11万円で利用できる。100台限定で抽選であるものの、電気自動車をはじめて乗るという人におすすめできる手段であるといえよう。
【筆者:篠田 英里夏(MOTA編集部)】
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