トヨタ クラウン 試乗レポート
- 筆者: 石川 真禧照
- カメラマン:小平寛
12代目は、最先端装備搭載&主要部品を一新!
クラウンは1955年に初代が登場しているので50年の歴史がある。トヨタの車名でもっと も長く使われているブランドだ。今回のフルチェンジで12代目になった。
そのクラウンの悩みはユーザーの年令層が高くなっていること。最近のデータでは平均 55才以上だそうだ。これでは将来の販売増は望めない。ということでユーザーターゲット の低年令化を考えた。
トヨタの調査によると30~40代でクラウンを購入できる年収のある人は、メルセデスベ ンツやBMWを購入してしまうそうだ。そういう人たちにクラウンを買ってもらうにはどう したらよいか。
これが今回の新型クラウンの目標だった。エンジン、サスペンションをすべて新開発 し、最先端装備も満載したのもそのため。装備や質感では勝負できても、走りの質や味は かなりむずかしい。この部分をいかに縮めることができたのか。そこに注目したい。
新開発のエンジン・サスペンションと優れたボディバランス
新開発のエンジンはV型6気筒の2.5Lと3.0Lだが。ボア×ストロークはそれぞれ独自のサ イズで最適燃焼を実現した。しかも筒内直噴のD4エンジン。
ミッションは2.5L車が5速AT、3L車用はマニュアルシフトモード付6速ATを採用。駆動方 式は3L車に4WD車も設定、メインは後輪駆動の2WDになる。
サスペンションも新開発。フロントはダブルウィッシュボーン。タイヤ切れ角を大きく したことで、ホイールベースを旧型より70cmも延長したのに最小回転半径は0.1m小さく 5.2mとした。リアサスはマルチリンク式。ロイヤルはショックアブゾーバーを高性能のモ ノチューブ式を採用している。
タイヤは215/60R16を装着。パワーステアリングは燃費向上にも貢献する電動式だ。
ボンネットフードやサスペンションメンバーなどにアルミ材を使用したことで車体重量 は軽く、前後重量バランスも前53、後47を実現、走行性能の向上に結びついている。
100km/h加速はなんと6秒台
ロイヤルを中心に試乗した。エンジンは2.5Lと3L。3L車は6速ATを搭載する。
エンジンのスタート/ストップはイグニッションキーではなく、スターターボタンを押 すだけ。キーはスマートキーを身につけていればよいのだ。
新開発のV型エンジンの性能をチェックする。Dレンジでスタート。2000回転あたりから トルクが盛り上がり、一気に6000回転まで伸びる。6速ATのシフトショックも少なく、 0→100km/h加速はなんと6秒台。スポーツカーの数値だ。ちなみに2.5L車は7秒台。こちら も遅くはない。
100km/h巡航は3L車で1800回転と低く、燃費もよいはず。2.5L車は2200回転になる。
パワー/トルクに不満はないが、気になったのは音。回転の上昇時に金属的なヒューン という音が大きめ。
ハンドリングは重めの操舵感がロイヤルの格式にやや不釣合い。乗り心地もややかため だ。なまとめ方は、走りには定評があるトヨタの軽自動車らしいところだ。
かなりスポーティになった味付けに旧型オーナーの反応は
今回はロイヤルとアスリートはかなり性格を区別化して登場している。しかし、ロイヤ ルも、乗り心地はかためだし、パワーアシストも重め。かなりスポーティな味付けになっ ている。
旧型のロイヤルオーナーは慣れるまでちょっと違和感があるかもしれない。
エンジンも性能的な不満はないが、音に関しては、まだ改善の余地がありそう。
このあたりの疑問点を、プレス試乗会に来ていた開発担当者にぶつけてみたが、開発陣 も同じことを思っていたようだった。とくにエンジンの音は、早急に手だてを考えている ということなので、これは改められるはずだ。
乗り心地に関しては、ロイヤルはもう少し上下動のかたさをマイルドにしてもよい気が する。
ロイヤルは従来からのオーナー向け。アスリートは、マークIIのスポーツ系からの上級 移行でも満足度は高いと思える仕上がりだ。
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