スズキ ワゴンR・MRワゴンWit 新型車解説(2013年一部改良)-燃費30km/Lへ向上-(1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
ワゴンR・MRワゴンの燃費がついに30km/Lへと到達!
軽自動車の燃費競争が“激化”している。
その発端は「ダイハツ ミライース」だ。ミライースは2011年9月に「第3のエコカー」というキャッフレーズで、JC08モード燃費を30km/Lまで高めて登場し話題となった。同年11月にはライバル車になる「スズキ アルトエコ」が30.2km/Lで投入され、2013年2月には33km/Lへと向上させている。
軽自動車の主力となる全高が1,600mm以上の車種についても、2012年9月に5代目「スズキ ワゴンR」がJC08モード燃費を28.8km/Lとして登場。するとライバル車の「ダイハツ ムーヴ」は、同年12月に大幅なマイナーチェンジを実施、低速域における衝突回避の支援機能「スマートアシスト」の採用と併せて29km/Lを達成させた。
eKワゴン&デイズの燃費は29.2km/Lとなり、背の高い軽自動車では最高峰の燃費性能をマークした。
このあたりが限界かと思ったのだが、いやいや燃費競争はまだ続く。2013年7月16日にはスズキ ワゴンRとスズキ MRワゴンがマイナーチェンジを実施して、ノーマルエンジンのJC08モード燃費をついに30km/Lまで高めてきたのだ。これは、前述のミライースと同じ燃費値だ。
ちなみに、ワゴンRスティングレーXの車両重量は800kg。ミライースに比べると70kg重く、全高は160mm高い。かつてミライースで「燃費スペシャル」と騒がれた数値が、2年後の今となっては空間効率に優れたボディ、言い換えると重くて空気抵抗の大きなボディで達成している。今の軽自動車の燃費性能は、飛躍的な進歩を遂げていると言って良いだろう。
当記事では、前述の通り7月16日にマイチェンが施され、30km/Lへと燃費が高められた「スズキ ワゴンR」と「スズキ MRワゴン」に焦点を当てていこう。
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