スズキ 新型スイフト グレード比較(2/2)

XG／必要な装備を備えたベースグレード

ベースグレードである「XG」の価格は1,244,250円。

現行スイフトの1.2XG（CVT）は1,197, 000円の設定なので、単純計算では5万円ほど高くなったことになるが、ボディが少し大きくなり、エンジンとトランスミッションも改良されていることを考慮に入れると、 実質的な値上げ幅は差額の5万円以下になると思っていいだろう。

XGはベースグレードだが、基本的な装備はほぼ標準で用意されている。

フルオートエアコン、キーレスプッシュスタート、電波式キーレスエントリー、パワーステアリング、パワードアロック、電動格納式ドアミラーなどの基本的な快適装備や、EBD＆ブレーキアシスト付ABS、運転席・助手席SRSエアバッグなどの安全装備も標準で付いている。

オーディオは、従来モデルでは標準装備であったが、新型スイフトではオプション設定となった。メーカー純正のAM/FMラジオ付きCDプレーヤーは21,000円。なお、逆に新型となって追加された装備は「テレスコピックステアリング」だ。

従来のモデルでは、「5速MT車」を選ぶと搭載エンジンが1.3リッターと排気量がアップされているにもかかわらず、価格は9万円ほど安く設定されていた。

これに対し、新型では5速MT車とCVT車が同価格に設定されている。売れる台数の少なくなった5速MT車の価格が、割高になってきたということだろう。

XL／16インチアルミなどを標準装備

上記のXGグレードに対し、ちょっと良い装備を与えられているのが「XL」。装備の違いは僅かだが、7万円ほどの価格差が設定され、2WDのCVT車と5速MT車は1,317, 750円だ。

XGに対してXLへ追加される装備は、本革巻きステアリングホイール、ステアリングオ ーディオスイッチ、リヤシートリクライニング、LEDサイドターンランプ付きドアミラー、16インチタイヤ＆アルミホイールなど。

このうち、タイヤサイズの大径化＋アルミホイールということを考慮すると5万～6万円程度になるだろうから、価格差の大半はタイヤ＆アルミの分といえるだろう。要は、アルミホイールが必要ならXLを選べば良いし、そうでないならXGで十分といえる。

これくらいの違いなら、アルミホイールをオプション設定にした上でXGを廃止してXLだけの設定にしても良かったのでは？と思えるような装備差だ。

なお、タイヤサイズの違いによって、XGでは「4.8m」の最小回転半径がXLでは「5.2m」になる。意外に大きく異なるが、XLを選んでも小回り性能に不満が出るわけではない。5.2mでも十分に扱いやすい。

また、XGでメーカーオプション（21,000円）だったオーディオは、実はXLやXSでは装着することができない。XL・XSでオーディオを聴くためには、ディーラーオプションでカーナビなどと合わせて装着するか、カー用品店で汎用品を装着することになりそうだ。

逆に、ディスチャージヘッドランプは「XL」と「XS」にオプションではあるものの装着が可能（※XGは装着不可）。価格は63, 000円に設定されている。

XS／ESPも標準で付く最上級グレード

スイフトの最上級グレードとなるのが「XS」。最上級グレードらしく、充実した装備を備えている。

まず、安全装備は横滑り防止装置のESP、SRSカーテンエアバッグ、フロン トシートSRSサイドエアバッグが標準で装備される。これは「XS」では標準だが、XGやXLでは装着自体が出来ない装備だ。

さらに、クルーズコントロール／パドルシフト／運転席可倒式アシストグリップ／フロントマップランプ／フロントアームレストなどが、XSだけの装備として用意される。

XSの価格は、XLに対して16万円ほど高い1,475,250円になるが、クルーズコントロールやパドルシフト、 安全装備の違いを考えれば価格差は納得できる。そのほかの細かな装備の差は、おまけといったところだろう。

特に「ESP」が装備されるのはXSだけなので、断然お勧めのグレードとなる。ESPがあれば、滑りやすい路面での安全性が格段に高まり、一般道も含め事故の可能性が大きく低下すること考えれば、この価格は決して高くないと思う。積極的に選びたいグレードだ。