日本版コンシューマレポート-スズキ 新型スイフト ユーザー試乗レビュー-(3/6)

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新型スイフトのユーザー評価・レビュー/インテリア

コンパクトカーにしては、少し変わった結果となった。全年代の数値で見ると、コンパクトカーにしては、「室内の広さ」3.3点と「そこそこ」の評価。「ドアポケット」3.3点、「ドリンクホルダー」3.2点と、これまた「そこそこ」。その他、デザイン、操作性、質感などは「必要十分」というイメージを感じる。

広々、スッキリ、物入れの場所がたくさん。そうした「日本的コンパクトカー」のイメージとは、新型「スイフト」は違う。

新型「スイフト」のインテリアが目指した方向性は「走り」だ。「走り」の気持ち良さを、インテリアが支えるのだ。こうした考え方、かなり欧州流だ。実際、竹内さんもこう言っている。

「後席の居住性をもっと上げようとか、荷室をもっと広げようとか、そうした方向性を追うと、走りの良さを追求するスイフトの良さが減ってしまいますから」

とはいえ、ホイールベースが初代より+40mmとなった車内空間は、居住性が豊かだ。

さらに、筆者が驚いたのは、各部スイッチ類の「タッチ感の上質さが統一されている」点だ。エアコンやオーディオのプッシュ式ボタン、回転式のボタンの「タッチ感(=操作時の心地良さ)」が実に上質。

また、ドリンクホルダー(助手席のみ)の「せり出す時の加速度」や、インパネ中央部のモノ入れスペース(インパネアッパーボックス)の「開閉時の加速度」が、実に上質。

しかも、こうした各部のスイッチ、操作類の「感性が統一」されているのだ。こうした配慮は、お世辞抜きで「レクサスレベル」だ。

筆者は「スイフトのインテリアは、実に高級ですね」と表現した。

それに対して、竹内さんは

「いやぁ~、我々は別に高級は狙っていませんが(微笑)。まあ高品質・・・、という感じでしょうか」

2010年時点での(この価格帯での)世界コンパクトカーのインテリアのなかでは、新型「スイフト」のインテリアの上級度は極めて高い。

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桃田 健史
筆者桃田 健史

日米を拠点に、欧州、BRICs(新興国)、東南アジアなど世界各地で自動車産業を追う「年間飛行距離が最も長い、日本人自動車ジャーナリスト」。自動車雑誌への各種の連載を持つ他、日経Automotive Technologyで電気自動車など次世代車取材、日本テレビで自動車レース中継番組の解説などを務める。近著「エコカー世界大戦争の勝者は誰だ?」(ダイヤモンド社)。1962年東京生まれ。記事一覧を見る

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