2010年年間新車販売ランキング/松下宏(2/2)

2010年年間新車販売ランキング/松下宏
トヨタ プリウス ダイハツ タントエグゼ 日産 新型マーチ ダイハツ 新型ムーヴ 日産 新型セレナ ホンダ 新型ステップワゴン 画像ギャラリーはこちら

2010年新車販売ランキング:1位~10位/プリウスが販売新記録で首位

1位:プリウス(315,664)/2位:ワゴンR(195,105)

3位:タント(191,391)/4位:フィット(185,439)

5位:ムーヴ(131,859)/6位:ヴィッツ(122,248)

7位:カローラ(111,265)/8位:アルト(106,709)

9位:ミラ(97,616)/10位:フリード(95,123)

銘柄別の販売台数ではプリウスが断トツの首位。30万台を超える販売台数を記録した。

時代の流れに乗ったハイブリッド車であることのほか、トヨタの全ディーラーで販売していることも記録的に売れている理由の一つだろう。

2010年のプリウスの315,664台という販売台数は、1990年にカローラが記録した30万台ほどの記録を上回ったもので、国内販売での過去最高記録を更新した。

2011年にはモデルの新鮮さが薄れるため、さすがに伸び悩みを示すだろうが、それでも販売台数首位の座は揺るぎそうにない。

2位にはワゴンRが入った。2011年を通じてワゴンRとタントは軽自動車での首位争いを続けており、月によって勝敗が逆転するような熾烈な展開を見せていた。

年初~11月末までの時点では、タント(エグゼ含む)がワゴンRよりも500台程上回っていたが、12月で逆転しワゴンRが軽自動車の銘柄別販売台数首位の座を死守した。

実に12月だけで4,000台以上もの差をつけたのは、スズキの意気込みを示すものである。

逆にいえば、タントのほかにムーヴも好調なダイハツとしては、あまり無理をしなかったともいえる。

ダイハツ 新型ムーヴ

そのムーヴはフィットを挟んで総合5位になったが、これは12月にフルモデルチェンジがあったことも影響している。

1年を通じて新鮮なモデルを販売できる2011年には改めて台数を伸ばしそうだ。

6位以下はヴィッツ、カローラ、アルトまでが年間10万台を超える売れ行きを確保した。ヴィッツもカローラもモデルサイクルが長くなる中で安定した売れ行きを見せている。

12月に新型に切り替わったヴィッツは、2011年には台数を伸ばしてランキングも上げてくるだろう。ミラとフリードまででベスト10となるが、このうち5車種は軽自動車で、10位のフリードも含めてコンパクトカーが4車種入っている。

プリウスとカローラ以外の全てがコンパクトカー&軽自動車というのも、今の時代を反映している。

2010年新車販売ランキング:11位~20位/ミニバンの首位争いはステップワゴン

11位:パッソ(89,373)/12位:ステップワゴン(80,934)

13位:パレット(80,435)/14位:セレナ(75,040)

15位:ヴォクシー(72,163)/16位:ノート(66,347)

17位:デミオ(65,949)/18位:ライフ(63,344)

19位:ヴェルファイア(61,015)/20位:ウィッシュ(59,447)

11位から20位までの車種は、ミニバンが目立つ。

3列シート車では10位に入ったフリードが最上位だが、これには2列シートのフリードスパイクの台数も含まれるため、純ミニバンとしてはステップワゴンが首位になる。

ステップワゴンの属するミドルクラスのミニバンは、セレナやノア/ヴォクシーなどが激しい販売合戦を繰り広げている。

ホンダ 新型ステップワゴン日産 新型セレナ

前年はモデル末期にもかかわらずセレナがクラス首位の座を確保したが、2010年は上半期、通年ともステップワゴンが首位に立った。

昨年秋にフルモデルチェンジを受けた新型車効果を反映した結果である。ステップワゴンは全体では12位、登録車だけでは7位とベスト10に入っている。

11月にフルモデルチェンジを受けたセレナは、発表から発売までに間隔が空いたことも影響して、6,000台弱の差でクラス2位にとどまった。

セレナも全体では14位だが、登録車だけでは8位とベスト10に入っている。さらにヴォクシーが全体の15位、登録車の9位だから、登録車では3列シート車が相変わらず良く売れているといえる。

20位までにはほかにも19位のヴェルファイアや20位のウィッシュ、さらにランキング外だが21位にはノアが続くなど、ミニバン系の人気は相変わらずだ。

ミニバンとは逆に存在感が薄れているのが4ドアセダンで、7位に入ったカローラもワゴンボディのフィールダーのほうが多く売れているような状態で、カローラの次がランク外30位のマークX、31位のクラウンという状態で、年間を通して見てもセダンは本当に売れなくなってしまったと感じる。

SUVもランキングに入るような売れ行きを見せたのはディーゼル車にATを追加したエクストレイルだけで34位。SUV系の車種も各メーカーからたくさんラインナップされているものの、エクストレイル以外の車種は、いずれも低迷状態にある。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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