現行型RAV4が売れることはこの時わかっていた!? 2017年発表のコンセプトカー「トヨタ FT-AC」
- 筆者: MOTA編集部
2019年4月に発売され、都会派クロスオーバーSUVとして人気のトヨタ5代目 RAV4。そんな現行型RAV4は、発売される2年も前の2017年に発表されていたコンセプトカー FT-ACとして発表されていたのをご存じだろうか。山遊びや川下りを想定した本格的なアウトドア仕様で、かつランドクルーザーのような大胆なデザインを踏襲したという外見は、今改めて観てみると現行のRAV4とほぼ差異がない。
RAV4を予感させるワイルドなボディ
トヨタ ハイラックスや三菱 エクリプスクロスなど、過去に存在した名車の復活が多かった2017年、「Future Toyota Adventure Concept」の頭文字をとって名づけられたFT-ACは、その年のロサンゼルスオートショーで大々的に発表された。
当初はRAV4のコンセプトカーなどとは一切明かされてはいなかったが、アウトドアコンセプトでありながら、ランドクルーザーよりも小さいコンパクトSUVである。
誰が見てもRAV4!でも公式発表はナシ
そして、日本では販売されていなかった4代目RAV4がモデル末期だったことから、このFT-ACが時期RAV4になるという予想を立てるのはさほど難しいものではなかった。しかし、当時は公式に次期RAV4だという発表はなく、さまざまな憶測を呼んだのである。
試作段階の時点で煮詰めきったデザイン
いまやRAV4の顔として受け入れらている造形テーマ、「クロスオクタゴン」は八角形を90度ずらし、組み合わせた鎖をつなげたようなデザインだが、それはこのFT-ACの時点ですでに採用されている。
一度白紙に戻してまで完成させた“クロスオクタゴン”
このクロスオクタゴンの採用にいたっては、米国も含めたトヨタの3つの開発拠点からFT-ACのデザイン案が出された。
しかし、意見がひとつに絞り切れないことと、より突き抜けたデザインを目指したデザイナー陣は決定稿提出までの猶予期間がない中、一度すべてを白紙にした上で現在のクロスオクタゴンを完成させたという。
クオリティーはコンセプトカーながら限りなく完成に近い
縦2列の3連フォグランプや、脱着可能なカメラを持つサイドミラーなど、特徴的な装備こそ継承されなかったが、姿かたちは現在のRAV4そのもの。
通常、コンセプトカーといえば高いコストをかけ、この先の方向性やビジョンをデザインで表現し、市販時には姿かたちが変わってしまっているものだが、その流れを覆すかのごとくFT-ACのデザインはそのままRAV4に受け継がれた。
試行錯誤の上に完成したFT-ACは、発表の時点で大きな反響を呼んだ。当時は公式に発表されていなかったものの、開発陣は次期RAV4の手ごたえを十分感じていたことだろう。
【筆者:MOTA編集部】
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