国産セダンは人気がない!?日本でセダンが売れない2つの理由(5/5)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
輸入車セダンにも欠点が無い訳ではない
ただし、輸入セダンにも欠点は少なくない。例えばフルモデルチェンジのたびにボディが拡大して、視界も悪化していることだ。
W124と呼ばれた1980年代から90年代に販売されたメルセデス・ベンツ Eクラスは、走行性能や乗り心地で国産セダンに大差を付けながら、後方の視界や小回り性能も優れていた。
今に比べると割高感は強かったが、エンブレムを過大に誇示することもなく、上品で日本においても総合評価の高い優れた商品だった。
今はW124の時代に比べると、欧州ブランドのセダンは大型になり、その一方ではコンパクトなハッチバックを充実させている。ユーザーとしては憧れのブランドが身近になった半面、安売りに走っている印象も受ける。
現時点では1970年代からバブル経済期に築かれたブランドイメージが神通力を発揮しているが、今後は薄れてくるかも知れない。
過去を振り返れば、アメリカ車のキャデラックやリンカーンは、オイルショック前の1960年代には欧州車を超える有力輸入ブランドだった。それが今では状況が大きく変わっている。
ブランドは長年にわたる積み重ねでもあるが、あくまでもユーザーの内側に宿るから、時代の流れや企業のイメージに左右されやすい。
その気になれば、魅力ある国産セダンを開発できるはず
メーカーのコントロールが難しいのがブランドだ。この流れを日本のメーカーがチャンスに変えられるかが、今後の課題だろう。
5ナンバーの規格は世界的に見れば特殊だが、フレキシブルなプラットフォームを開発して、日本のユーザーが買いたいと思うような上質で扱いやすいセダンを造り上げて欲しい。
かつては初代日産 プリメーラからR32スカイライン、初代レガシィ B4、トヨタ カリーナEDのような今日でいう4ドアクーペまで、日本のメーカーは語り草になる魅力あるセダンを数多く投入してきた。
その気になりさえすれば、日本のユーザーがわざわざ欧州車に代替えしなくて済むような国産セダンを開発できると思う。
「日本車には欲しいセダンがないから輸入車を買う」という選択は、日本のユーザーとして、あまりにも悲しい。
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