ミラーレス車も登場する?来年6月からのバックミラー“100%カメラ化”は時期尚早!?

ミラーレス車も登場する?来年6月からのバックミラー“100%カメラ化”は時期尚早!?
日産「スマートルームミラー」画像はカメラで表示した場合 東京モーターショーに出品されたスズキのコンセプトカー「マイティデッキ 」のミラー代わりのカメラ ホンダ オデッセイの後方支援カメラ ボルボ XC90に搭載されたサイドビューカメラ 日産「スマートルームミラー」画像はミラーで表示した場合 ホンダのブラインドスポットインフォメーション 画像ギャラリーはこちら

ミラーレス車も登場するのか!?

国交省は、早ければ2016年6月から全てのミラーのカメラ代用を認めるという方針を打ち出した。

日産「スマートルームミラー」画像はカメラで表示した場合

すでに日産などはルームミラーのカメラ併用(スマートルームミラー)を開始しているし、ドア横のブラインドスポットカメラ設置のSUV車も増えている。そして新しい基準では、さらにバックミラー類もカメラでOKにしようというもの。

確かにカメラにはメリットも多い。ボディ形状にかかわらず車体後方の画像を死角無しに表示できるし(パトカーの発見も容易?)、夜間など暗いときにも明るい画像を提供出来る。

前方にヘッドアップディスプレイなどで表示してやれば、車線変更時の接触事故を撲滅出来ると思う。

バックミラーの“100%カメラ化”は時期尚早

ボルボ XC90に搭載されたサイドビューカメラ

ただ、バックミラーの完全カメラ化は時期尚早だと考える。

日産のスマートルームミラーを試すと痛感するのだけれど、カメラの画像を液晶画面に表示する際、必ず情報の遅れと情報の伝達能力不足が出てしまう。

ミラーには様々な情報が映るのだけれど、人の目の反応は皆さんが考えているより早い。微妙な動きも見逃さない。

しかし、液晶画面ではコマ送りになってしまう。バックミラーをカメラに置き換えたVWの試作車に乗った時も(ミラーは付いていない)、やはり大雑把な状況こそ掴めるけれど、微細な情報を伝えてくれないと痛感した。ピンボケ感がつきまとうのだって不快である。

ちなみに日産のスマートルームミラー、私は夜間を除き使わない。ワンタッチで普通のルームミラーに切り替えられるようになってます。

こういった併用式なら問題ないと思うけれど、100%ミラーを無くしてしまうのは「安全」という観点からも止めて欲しいと考える。使えば解るが、本当に不快。

ただ、技術は進化する。カメラと液晶と処理速度が人の目を超えれば、絶大なる威力を発揮することだろう。

すでにコンパクトカメラですら解像能力は人の目を超えた。液晶も日々改良されており、先端の製品になると人の目をだませるレベルにまで達している。こういった技術を使えば役に立つ。

カメラの画像を情報処理してやることで、自車に脅威を与える可能性のある車両を発見して警告を出すことなど容易。バックの時に子供や障害物を認識し、注意喚起する制御だって可能だ。

このあたりの見極めをキッチリ出来るならば、事故を防ぐための素晴らしい技術になるだろう。

[Text:国沢光宏]

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国沢 光宏
筆者国沢 光宏

1958年生まれ。ベストカーガイド編集部員を経て自動車評論家に。空気を全く読まず言いたいことを言い、書きたいことを書くので自動車メーカーから嫌われている。現在所有しているクルマは日産 リーフやトヨタ MIRAIなど多数。趣味はラリーに出場すること。人気のない(本人談)Webサイトを運営中。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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