コンチネンタル「スポーツコンタクト6」海外試乗レポート/斉藤聡(1/2)

コンチネンタル「スポーツコンタクト6」海外試乗レポート/斉藤聡
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“コンチネンタル”とはどんな会社なのか?

コンチネンタルから、スポーツカー、ハイパワーセダン(サルーン)をターゲットにした超ハイパフォーマンスタイヤ「スポーツコンタクト6」が発売された。

コンチネンタルでは、今回のモデルチェンジを機にタイヤ名からコンチが取れて、単にスポーツコンタクト6となり、タイヤキャラクターもハイパフォーマンスな方向にシフトしている。スポーツコンタクト6は、スーパースポーツカー向けだった「コンチスポーツコンタクト5P」の後継モデルという位置付けだ。

ところで“コンチネンタル”という会社だが、ドイツ国籍のタイヤメーカーでタイヤ生産シェアはブリヂストン、ミシュラン、グッドイヤーに次いで世界第4位。欧州圏でのOE(純正装着)シェアでトップレベルを誇る。

また、コンチネンタルはタイヤ製造だけでなく、電子式ブレーキシステム、シャシー制御・衝突被害軽減センサー、テレマティクスシステム等の 開発を行うオートモーティブ部門をグループ内にもつ巨大自動車部品サプライヤーでもある。

このほか、産学共同開発プロジェクトとしてロシアンタンポポの樹脂から生ゴムを作る研究(2020年製品化目標)や、アディダスとコラボでソールの開発(製品化している)を行うなど、活発な活動を行っている。

“スポーツコンタクト6”と“ヤモリ”に実は深い関係が・・・

さて、今回リポートするスポーツコンタクト6について、もう少し詳しく紹介しておこう。

タイヤサイズはリム径19~23インチ、タイヤ幅235~335までの41サイズ。速度レンジはすべて(Y)=300km/h以上となっている。トレッドデザインは3本の太い縦溝と1本の細めの縦溝を主体に構成された左右非対称のリブデザイン。センターリブから内側でステアリングの応答性を発揮させ、アウト側の大型ブロックでグリップパフォーマンスを発揮させるという構成。

タイヤ構造では、タイヤのタガの部分に相当するキャッププライにアラロン350という、2本のアラミド繊維と1本のナイロン繊維からなる糸を使っているところ。これにより350km/hでもタイヤの変形(膨張)による接地面変化が起こらず、広い接地面積を保ち、超高速域でも優れた操縦安定性を確保している。

コンパウンドはブラックチリコンパウンドと名付けられており、大きな力に対しては高い剛性を確保し、ミクロレベルでは柔軟性を発揮し、路面へのミクロの密着性を備えている。

興味深いのは、ファンデルワールス力という分子間に働く引力(≒グリップ力…吸盤を持たないヤモリが壁を登れるのはこの力のため)を利用しグリップ性能をさらに高めているところだ。

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斎藤 聡
筆者斎藤 聡

特に自動車の運転に関する技術、操縦性に関する分析を得意とする。平たくいうと、クルマを運転することの面白さ、楽しさを多くの人に伝え、共有したいと考えている。そうした視点に立った試乗インプレッション等を雑誌及びWEB媒体に寄稿。クルマと路面との接点であるタイヤにも興味をもっており、タイヤに関する試乗レポートも得意。また、安全運転の啓蒙や普及の重要性を痛感し、各種セーフティドライビングスクールのインストラクターも行っている。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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