【試乗】日本の「iceGUARD 5」と欧州の「ウィンタータイヤ」を比較試乗!in スウェーデン/日下部保雄(2/2)
- 筆者: 日下部 保雄
- カメラマン:横浜ゴム株式会社
先代モデルに比べてコントロール性が抜群に向上した「W*drive V905」
ヨーロッパ向けウィンタータイヤの新商品「W*drive V905」は、従来の「W*drive V902」と比較するとコントロール性が抜群に向上しており、特にアイスバーンにおけるハンドル応答性が大きく異なる。
その応答性の違いは、そのまま「グリップ力」と「コントロール性」の良さに結びついている。もちろん、スタッドタイヤのようなメカニカルグリップは期待できないが、欧州の凍結路面ではかなり強力な装備となるだろう。
もちろんアイスバーンを侮ると痛い目に合うのでタイヤ性能は過信しない方が良いのだが、先代モデルと比較すると大きな進歩を遂げていた。これからは日本でも、車種によっては「W*drive V905」のような欧州タイプのスタッドレスタイヤを欲する声が、ユーザーから挙がってくるかもしれない。
ちなみに、日本仕様の「iceGUARD 5」にも試乗したが、こちらはさらに安心感が高くグリップ力はスタッドタイヤに近いと感じた。実は「iceGUARD 5」はヨーロッパやロシアでも一部販売されており、ドイツのアウトバーンのような超高速走行を要求されないような地域では普及しているのだという。
北欧・ロシア向けスタッドタイヤ「iceGUARD STUD iG55」も、先代モデルより格段に進化
一方、北欧・ロシア向けスタッドタイヤの「iceGUARD STUD iG55」は、スタッドをホールドするための大きなブロックパターンとサイプが、繊細なスタッドレスタイヤとは一線を画す力強い印象を受ける。
こちらも、先代の「iceGUARD STUD iG35」と比較すると格段に進化しており、タイヤのコンパウンドもさることながら十字型の手裏剣スタッドの効果が大きいと感じた。スタッドのホールド性も高いので、タイヤに入力があった時のヨレが小さくなり、必然的に姿勢安定性も高く、ヨーロッパの名門スタッドタイヤに比較しても、全く遜色ないどころか凌駕してしまっている。
日本ではスタッドタイヤの製造は事実上できなくなっており、「iceGUARD STUD iG55」のポテンシャルを日本で味わうことはできないが、アイスバーンではスタッドタイヤの信頼感は高い。最初の姿勢さえ安定させれば、ある程度のグリップ力で信頼性の高いコーナリングを楽しめる。
このスタッドタイヤのテストにおいても「iceGUARD 5」と比較してみたが、日本のスタッドレスタイヤの実力を垣間見た。中低速ならば「iceGUARD 5」がスタッドタイヤと並ぶほど、結構“いいセン”まで行っているのだ。だが、気温が上がってシャーベットが表れるような悪条件では、さすがにスタッドタイヤの方が安心感は高い。
「W*drive V905」「iceGUARD STUD iG55」、共に性能の進化は新しいテストコースの開所式に相応しい商品に仕上げられていた。
新しいテストコースのYTCSのオープンで、これらウィンタータイヤの開発にますます拍車がかかることになる。
いずれ、ウィンタータイヤは1種類に統合される時代が来るかもしれない。
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