ルノー メガーヌツーリングワゴン 試乗レポート

  • 筆者: 松下 宏
  • カメラマン:原田淳
ルノー メガーヌツーリングワゴン 試乗レポート
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ルノーの主力モデル「メダーヌ」に「ツーリングワゴン」追加

ルノーの主力モデルとなるのがメガーヌ。本国ではハッチバックボディのメガーヌをベースに、さまざまなボディバリエーションが用意されており、日本にも昨年10月からのハッチバックに続いて5ドア+ラゲッジスペースのステーションワゴン(ツーリングワゴン)が追加された。ハッチバックのプラットホームをベースに、ホイールベースを60mm延長することで後席のニースーペースや居住空間を十分に確保し、さらにリヤのオーバーハングを中心にボディの全長を 290mm延長することでクラス最大級の520リッター(リヤシート折り畳み時は1600リッター)のラゲッジスペースを確保した。搭載エンジンは直列4 気筒の2Lと1.6Lで、いずれも可変バルブタイミング機構付きのDOHC。マニュアルモード付きの電子制御4速ATが組み合わされる。衝突安全性能の高さはメガーヌに限らずルノー車全体がユーロNCAPで優れた成績を残していることで証明されている。

実用性を重視しつつ、メーガヌならではのデザイン処理がなされている。

メガーヌのハッチバックでは逆方向に切れ込んだ部分のデザインが大きな特徴だが、さすがに高い実用性が要求されるツーリングワゴンではハッチバックの特徴的なデザインは採用できず、比較的オーソドックスなワゴンデザインが採用された。それでもリヤ部分のデザイン処理は、ほかのどのクルマとも似ていないルノー・メガーヌならではのものとされた。またフロントグリル回りのデザイン処理も、ルノーのアイデンティティーを表現したものだ。インテリア回りではスポーツタイプのシートが注目される。最上級グレードのプレミアムにはレザーシートが標準だが、それ以外のモデルに用意されるクロスのシートも、横方向のホールド性に優れたものだ。ブラック系のカラーでまとめられた室内は、全体にスポーティな雰囲気が演出されている。ひと通りの快適装備のほか、前後席のサイドエアバッグやカーテンエアバッグなど、安全装備の充実度が高いのポイントとなる部分だ。

ヨーロッパ車らしい低速域のトルクと柔らかな乗り心地。

2Lエンジンは可変バルブタイミング機構などによって98kwのパワーを発生する。このクラスのエンジンとしては特にパワフルな性能を示す数値ではないが、ヨーロッパ車らしく低速域のトルクが十分に確保されているので、滑らかで気持ちの良い走りが可能になる。アクセルを踏み込んで行ったときの回転の上昇はスムーズだし、回したときにはややうるさいものの、そのパワーフィールには好感が持てる。シーケンシャル機構付きの電子制御ATは、変速ショックが抑えられていてまずまず滑らかな変速を実現する。ヨーロッパ車にありがちな、日本の道路での違和感を感じないですむはずだ。足回りはフランス車らしい柔らかな乗り心地を実現する。プレミアムには17インチタイヤが装着されているので、これはちょっとオーバーサイズという印象で乗り心地も硬くなるが、2L車に標準の16インチタイヤ装着車なら、とても快適な乗り心地となる。強いて難点を挙げるなら、後席の居住空間の広さがさほどではないことくらいか。

ルノーブランドのユーザーへ浸透が肝。

日産に出資しているメーカーとしてルノーの存在は日本でもかなり認知されるようになってきた。F-1での実績などと合わせてスポーティなイメージも定着している。さらに安全性の面でもユーロNCAPで優れた成績を残しているので、いろいろな意味で評価が上がっているのが最近のルノーだ。ただ、一般のユーザーが積極的に選択肢に入れるクルマかというと、そこまでは行っていない感じ。やはりクルマに対する感度が高く、人とは違うデザイン的に特徴のあるクルマに乗りたいという意欲を持ち、資金的にも余裕があるようなユーザー、そんな人が選ぶクルマだろう。もちろん普通の人が普通に選んでも問題のないクルマだから、日産系ディーラーでアフターサービスが受けられることも含めて考えると、今後は徐々に多くのユーザーに浸透していくだろう。300万円を切る価格設定は、輸入車としては割安感があり、相当に頑張ったものといえる。

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松下 宏
筆者松下 宏

自動車そのものはもとよりクルマに関連する経済的な話題に詳しい自動車評論家。新車、中古車を含めてユーザーサイドに立った的確な購入アドバイスを語ることで定評がある。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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