富士通テン イクリプス AVN779HD ドライブレポート(2/3)
- 筆者: 野村 ケンジ
- カメラマン:島村栄二
機能的には、DVDビデオ再生、CDからの楽曲リッピング、iPod/USBメモリー再生、ブルートゥース音楽再生対応など、いま考えられるすべての環境に対応。
どんなユーザーでも、機能的に不満を持つことはまずないはず。しかしAVN779HDの真骨頂は、最新デジタルプロセッサーを最大限に活用し、どんなクルマでも良音質を実現させるサウンドシステムにある。
音質調整メニューを開くと、音場を整えるタイムアライメント機能や音質を調整するグラフィックイコライザー、スピーカーごとに音量を調節できるレベル機能、メインスピーカーとサブウーファーの担当音域を分ける7バンド・クロスオーバーなど、中~上級CDプレーヤー並みの高度なデジタル機能を搭載。
しかもタイムアライメント、イコライザー、音量レベルに関しては、マイク集音によるオート調整機能付。簡単な操作だけで、ベストな音響空間を作りあげることができる。
しかも5.1chデコーダーを搭載しているので、センタースピーカーとサブウーファーを追加すれば、DVDビデオのマルチチャンネル再生さえ手軽に実現可能。スピーカー数が多いと調整が難しくなるだけに、これはありがたい。
このように、多機能ながらクルマという環境に対して高い整合性を与えられているAVN779HDだが、「高音質ナビ」と呼ぶに相応しい存在となっている理由はそれだけではない。音楽ソースをありのままに再生しようとする音質に対する気遣い、内蔵アンプまでを含めたサウンドチューニングが、かなりのレベルに達しているのだ。
たとえばジャズやアンプラグド・ライブなど、アコースティック楽器が多用される難しい再生においても、細やかで素直な音が聴こえてくるため、会場の雰囲気や演奏のキモの部分は充分に伝わってくるし、逆にロックやJポップなど、メリハリやボーカルの存在感が重要なジャンルであっても、ダイナミックで乗りの良いサウンドを心ゆくまで楽しませてくれる。
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