廉価版追加で価格を大幅値下げ!日産 リーフ 新型車解説 [2012年マイナーチェンジモデル](1/2)
- 筆者: 渡辺 陽一郎
新しい分野の電気自動車とあって、進化の度合いも大きい。多岐にわたる改善を行っている。
最も注目される変更点は、航続可能距離が伸びたこと。
従来は1回の充電に付き、JC08モード走行で最大「200km」となっていた。それがマイナーチェンジ後は「228km」まで伸びている。比率に換算すれば14%の上乗せ。交流電力消費率(エンジン車の燃費に相当する電費)も、従来の1km当たり124Whから114Whに軽減。経済的な負担も小さくなった。
背景には複数の理由がある。まずは新設計のモーターを採用して常用域における効率を高めたことだ。従来型に比べると、モーターの最大トルクは10%ほど下がったが(最高出力は109馬力で変わらない)、電費の効率は高めている。トルク低下分は、変速の仕方を変えることで補った。
新しいモーターの採用で動力性能も向上。アクセル操作に対する反応が素早くなり、後述する軽量化と相まって停止状態から時速100kmに達するまでの所要時間が約3%短縮されたという。ノイズも低減された。
減速時にモーターによって発電を行い、減速エネルギーを電気に変換してリチウムイオン電池に蓄える「回生協調ブレーキシステム」も大幅に刷新。回生の可能な速度の下限を、時速7kmから3kmに拡大した。停止する寸前まで回生が行え、その分だけ電池に蓄えられる電気の量も増える。
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