【クルマトリビア】大人気のトヨタ シエンタは一旦販売終了していた!? 実は奇跡の大復活を遂げた一台であった

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街中で見ない日はない! といいうほど絶大なる支持を集めているトヨタ シエンタ。現在売られているのは2代目モデルにあたり、低価格そして使い勝手バツグンとあって絶好調のセールスを記録している。だが、じつは初代シエンタは一旦販売終了をしており、奇跡の復活を遂げたかなり珍しいモデルなのだ。そこで今回はシエンタの知られざる歴史を振り返るとともに、新型シエンタに期待したいことを考えてみよう。

目次[開く][閉じる]
  1. トヨタ シエンタ手頃なサイズと価格が大ウケ!
  2. 初代シエンタも堅調なセールスを記録! 後継モデル搭乗後も併売されていた
  3. 好調だったシエンタが突如販売終了に! 日本専売となったハリアーと似た軌跡をたどることに
  4. 現行シエンタは5人乗りモデル追加も奏功し大ヒットへ! アジア圏でも絶大なる支持
  5. 新型シエンタの登場はまもなく!? 今買うなら新型登場を待つものアリ

トヨタ シエンタ手頃なサイズと価格が大ウケ!

2015年に現行型となるトヨタ シエンタが登場した。

ホンダ フリードと双璧をなす5ナンバーサイズのコンパクトミニバンとなるシエンタは登場から4年後の2019年には、8月と9月に月間販売台数一位となり、2021年に入っても月間販売台数数は平均5000台以上と堅調に売れ続けている。

そんなシエンタだが、初代モデルは9ヶ月間ラインナップ落ちしたこともある復活カーでもあり、ここではシエンタが歩んだ軌跡を振り返ってみた。

初代シエンタも堅調なセールスを記録! 後継モデル搭乗後も併売されていた

トヨタ 初代シエンタは2003年9月に、フリードの前身でコンパクトミニバンの先駆車となったホンダ モビリオに対抗するモデルとして登場した。

初代シエンタは初代ヴィッツファミリーの一台でもあった。重量増に対応しクルマの土台となるプラットホームのリア部分は、当時のカローラのものを流用。

3列目シートの足もと空間を広げるため、当時世界最薄の燃料タンクを採用するなどの配慮も抜かりなかった。その結果、初代シエンタは現在ほどではないものの、販売は堅調だった。

途中からダイハツが生産へ! そして後継モデルも登場した

初代シエンタを取り巻く環境が変わったのは2008年12月のこと。

初代シエンタの生産が2006年のマイナーチェンジでトヨタからダイハツとなったのが今思うと前触れだったのかもしれない。

だが、トヨタはいずれシエンタの後継車を発売する計画で、現在のライズ&ロッキーのようなダイハツとの共同開発となる、ヒンジドアとなるコンパクトミニバンのパッソセッテ&ブーンルミナスを投入した。

後継のパッソセッテ&ブーンルミナスはヒンジドアが最大の敗因

しかしパッソセッテ&ブーンルミナスは乗ればシッカリしたなかなかいいクルマではあった。

だが、ヒンジドアによるミニバンとしての使い勝手や三列目の狭さ、当時政府がリーマンショックによる不景気に対する景気刺激策として行ったエコカー減税に対応していなかったこともあり、販売は低迷。対照的に初代シエンタは2台の登場後も堅調に売れ続けた。

好調だったシエンタが突如販売終了に! 日本専売となったハリアーと似た軌跡をたどることに

そのため、シエンタは2010年8月に一旦生産終了となったが、翌2011年5月に四角いヘッドライトを持つダイスを追加するなどしたマイナーチェンジを行った上で復活。

マイナーチェンジされたシエンタも堅調に売れ、初代シエンタは合計12年というモデルサイクルを経て、2015年7月に2代目モデルにバトンタッチされた。なお、シエンタの後継車となる予定だったパッソセッテ&ブーンルミナスは2012年2月に生産を終了している。

このあたりは、2009年にモデルチェンジし国内にも初導入された3代目レクサス RXと、旧型の2代目ハリアー(海外では2代目レクサス RX)との関係とも似ている。

当初、時期を見て廃止されるはずだった2代目が根強く売れ続けたことで、2013年には日本独自企画の3代目新型ハリアーが誕生するまでに至ったのだ。

>>【クルマトリビア】かつてトヨタ ハリアーは販売終了の予定だった!? ユーザーの声から大復活劇を遂げた奇跡のクルマだった

現行シエンタは5人乗りモデル追加も奏功し大ヒットへ! アジア圏でも絶大なる支持

2代目シエンタはキープコンセプトながら、万人向けなのにアグレッシブなスタイルや明るい雰囲気を持つインテリア。

そしてボディサイズの拡大以上に3列目が広くなり、より使えるものとなった点、ハイブリッドの追加もあり、販売台数では2019年まで月1万台近いことも珍しくなく、月平均8000台程度が売れるという好調を維持している。

シエンタの好調には2018年のマイナーチェンジでフリード+に相当する、3列目シートをなくした代わりに広いラゲッジスペースを自由に使えるファンベースを追加したことも貢献しているに違いない。

また、シエンタは現行型2代目モデルからインドネシアや台湾でも生産され、東南アジア圏でも販売されるようになった。

とくに台湾では最低地上高を上げるなどしたシエンタクロスオーバーも設定されており、今後シエンタは日本のコンパクトミニバンという文化を海外にも広めていく存在となりそうだ。

新型シエンタの登場はまもなく!? 今買うなら新型登場を待つものアリ

2代目シエンタは登場からもうすぐ満6年となるだけに、今のところ噂も聞かないが、おそらくここ2年以内にはフルモデルチェンジすると思われる。

その姿は5ナンバーサイズでヤリスをベースにするというのは変わらないのだろうが、ここ数年元気なトヨタだけに、次期シエンタも着実な進化をするに違いない。

ということを考えると、今シエンタを検討している人は可能なら次期型を待つ手もあるのかもしれない。

【筆者:永田 恵一】

トヨタ/シエンタ
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永田 恵一
筆者永田 恵一

1979年生まれ。26歳の時に本サイトでも活躍する国沢光宏氏に弟子入り。3年間の修業期間後フリーランスのライターとして独立した。豊富なクルマの知識を武器に、自動車メディア業界には貴重な若手世代として活躍してきたが、気付けば中堅と呼ばれる年齢に突入中。愛車はGRヤリスと86、過去には日本自動車史上最初で最後と思われるV12エンジンを搭載した先代センチュリーを所有していたことも。記事一覧を見る

樺田 卓也 (MOTA編集長)
監修者樺田 卓也 (MOTA編集長)

自動車業界歴25年。自動車に関わるリテール営業からサービス・商品企画などに長らく従事。昨今の自動車販売業界に精通し、売れ筋の車について豊富な知識を持つ。車を買う人・車を売る人、双方の視点を柔軟に持つ強力なブレイン。ユーザーにとって価値があるコンテンツ・サービスを提供することをモットーとしている。

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