あなたは覚えている!? ザイビクスやWill、Zなどアイディアが溢れるも奇抜すぎて短命に終わった迷車3選

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今思えば、なぜその企画が通ったのか。1980〜90年代にかけて大量に、そして2000年代にもいくつかアイデアに満ち溢れた印象に残るクルマが登場した。しかし、1世代限りで終わった車種が多いのも事実。ここでは、短命に終わった「迷車」を紹介する。

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  1. 車内はパーソナルスペース! アイデアは秀逸だった「三菱 ミラージュ ザイビクス」
  2. 今なら「インスタ映え」するかも? “かぼちゃの馬車”こと「Will Vi」
  3. ミッドシップでSUVの軽! 「ホンダ 2代目Z」

車内はパーソナルスペース! アイデアは秀逸だった「三菱 ミラージュ ザイビクス」

三菱伝統の小型車「ミラージュ」は三菱初のFF車として1978年にデビューし、明快なスタイリングのハッチバックとして人気を博した。

1987年には、当時のギャランなどと同じく抑揚あるデザインを持った3代目が登場。特徴は、4つの性格づけされたグレード展開。それが高性能版の「サイボーグ」、スポーティな「スイフト」、女性向けの「ファビオ」、そして「ザイビクス(XYVYX)」だった。

ザイビクスは3ドアハッチバックのリヤクォーターウィンドウを埋め、室内はなんと2シーター。リヤシート部分は「オーナーが自由に仕立てる空間」というコンセプトで、クルマ自体もカスタマイズ素材として装備はシンプル、トランスミッションも5速MTのみだった。

豊富なオプションの中でも、ルーフに載せる後付けの箱「マルチトップ」の裏側から6インチモニターを下げた「AVキット」に当時は驚いた人もいたはず。車内でゆっくりTVが見られる、という画期的なアイデアだった。さすがにこのザイビクス、発想が突飛すぎて売れ行きは低迷。発売1年ほどでカタログ落ちしてしまったモデルだ。

今なら「インスタ映え」するかも? “かぼちゃの馬車”こと「Will Vi」

続いて紹介するのは「Will Vi」。

Willとは、トヨタ、花王、アサヒビール、パナソニック、近畿日本ツーリスト、コクヨ、グリコなど全く異なる業種が当時集まってメーカーの垣根を越え、統一したブランドを使用するという画期的な異業種合同プロジェクトのこと。そのため、Willのクルマはトヨタ製だがトヨタの名を冠していない。

2000年に登場した「Vi(ヴイアイ)」は、Willから生まれた3車種の1つで、ヴィッツをベースに「かぼちゃの馬車」をイメージした愛くるしいデザインを採用。小さい車体ながらも独立したトランク「クリフカット」という逆反り形状のリヤウィンドウが独特だった。その思い切ったデザイン処理は、まるでコンセプトカーのよう。ターゲットは若い女性だったため、落ち着いた色調でフランスパンをモチーフにしたダッシュボードなど、凝ったインテリアも特徴的だった。

ところがこのWill Vi、価格帯がヴィッツより大幅に上だったこと、またデザインが特殊だったこともあったのか、販売台数は全く伸びず2001年末には生産を終了。まさしく「すぐに消えてしまった迷車」だ。今なら、この徹底したオシャレ感こそインスタ映えにぴったりとも考えられるが…。

ミッドシップでSUVの軽! 「ホンダ 2代目Z」

1970年に「ホンダ NIII」をベースにしたスペシャリティ軽自動車として登場した初代から一変、全高も地上高もあるSUVスタイルで、悪路走破性を高めた4WDという、名前以外何の関連もないモデルとして1998年に登場した2代目Z。

2代目Z最大の特徴は、凝りに凝りまくった設計。52psの自然吸気及び64psの3気筒ターボエンジンを床下に縦置き搭載したミッドシップレイアウト、それにより前後重量配分50:50を実現して高いハンドリングと広い室内空間を得ていた。

あらゆる理想を達成するために、これまで考えつかなかったような設計を容赦なく取り入れ、しかもそのアイデアを実行に移してしまったという、実にホンダらしい欲張りなクルマとも言える。

しかし、3ドアの使い勝手の悪さ、凝った設計による価格の高さ、いまいち掴み所のないコンセプトのために販売は低迷。わずか3年で生産を終え、ミッドシップ+SUVという斬新な軽自動車は、あっという間にカタログから姿を消したのだった。

[筆者:望月 達也(MOTA編集部)]

三菱/ミラージュ
三菱 ミラージュカタログを見る
新車価格:
149.1万円164.5万円
中古価格:
20.8万円299.8万円

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望月 達也(MOTA編集部)
筆者望月 達也(MOTA編集部)

1984年生まれ。埼玉県出身。週末はサッカーや自転車でツーリングなど体を動かすことが大好きな1児のパパ。自動車メディアに携わるようになってから10余年、乗り換えに悩むユーザーの目線に立ったコンテンツ作りを常に意識し続けている。記事一覧を見る

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監修者MOTA編集部

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