マツダ プレマシー 試乗レポート
- 筆者: 松下 宏
- カメラマン:原田 淳
コンセプトは「6+ONE」
5ナンバーサイズの小型ミニバンとして一定の人気を集めてきたのが先代のマツダのプレマシー。手頃なサイズのボディと割安感のある価格設定が魅力のクルマだった。
最近ではミニバン市場が急成長するとともに数多くのモデルが投入されて競争が激化する中で、プレマシーは今回のフルモデルチェンジにあたって、新しいコンセプトを投入してきた。6+Oneがそれで、まずは身長185cmの大人6人がしっかり座れる室内空間を確保した上で、2列目の中央部分のスペースを、シートにも、収納スペースにも、アームレストにも使える空間とした。
ミニバンといっても定員の7人がフル乗車する機会はそう多いものではないから、こうした割り切った作り方は十分に注目に値する。さらに今回のモデルではボディサイズをやや拡大したことで、2列目のシートは前後に大きくスライドするとともに、さまざまなアレンジを可能にして使い勝手を高めている。
スライドドアで乗降も快適、簡単なシートアレンジで室内空間も快適
外観デザインはスタイリッシュなミニバンが基本。フロントに五角形のグリルを持つのはマツダ車に共通するアイデンティティーだ。ただ、今回のモデルではボディの全幅が拡大されて3ナンバー車になったのが大きな違いで、ホイールベースを延長したことと合わせて室内空間を大きく拡大している。さらに左右のリアドアをスライド式にして乗降性を高めた点も見逃せない。
細かな部分のデザインでは、S系のグレードのテールランプがホワイトレンズになり、標準グレードでは通常の赤いレンズになるという違いがある。
インテリア空間ではやはり6+Oneの空間がポイント。2列目の左右のシートの座面の下に収納された物入れようなボックスやアームレストが、プレマシーの使い勝手の良さを表現している。さらに2列目のシートは前後に大きくスライドするほか、リクライニングも可能だし、3列目のシートを折り畳むのは簡単な操作でOKだ。
ミニバンといえども、走りはさすがのマツダ車
マツダ車といえばスポーティな走りが特徴だが、ミニバンのプレマシーでもそうした走りのDNAはしっかり受け継がれている。実は今回のプレマシーはボディサイズの拡大やスライドドアの採用によって車両重量が重くなっているのだが、標準の2Lエンジンでもそれを苦にしない軽快感のある走りが得られる。 107kW/181N・mのパワー&トルクはボディに対して十分な実力といえるだろう。さらに2.3Lエンジンの搭載車になると、ボディに対して余裕のある121kWを発生し、一段とスポーティな走りを実現する。
エンジンだけでなく、ダイレクト感のあるシャープなステアリングフィールもマツダ車らしいスポーティさを表現したものだ。ただ足回りはミニバンの特性に合わせてやや柔らかめのチューニングとされている。乗り心地の良さは文句なしだ。静粛性の高さも魅力の要素で、高速クルージング中でも前後の席の乗員が穏やかに話ができる。
2.0Lタイプでも充分満足
最上級グレードとなる23Sはスポーティな走りが魅力となるグレードながら、ファミリーが乗るミニバンとしてはやや過剰な性能といえなくもない。というか 2Lエンジンの搭載車が十分な性能を発揮するから、あえて2.3L車を選ばなくても良いのだ。価格的にも230万円近い設定は、このクラスのミニバンとしてはやや高めの印象だ。
2L車では20Cが売れ筋グレードになるはず。スポーティな仕様を施した20Sも魅力的だが、20万円もの価格差があると20Cで十分という気持ちになる。装備や仕様には一定の違いがあるが、決定的な違いではない。
またプレマシーを買うユーザーの多くが、DVDナビや電動スライドドアなどをオプション装着することを考えたら、ベース車の価格は安いほど良い。
ただ20Cでは横滑り防止のDSCがオプション装着できないのが難点。なるべくなら装着したいオプションだから、DSCのために20Sを選択するという買い方も十分にある。
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